【中学2年数学(式の計算)】多項式の加法(足し算)・減法(引き算) – 同類項だけが計算できる


- 多項式の足し算・引き算ができない
- 多項式の足し算・引き算を解くための手順が知りたい
- 計算をどこまですればいいのかわからない・どこで終わればいいのかわからない
このページでは、以下の計算式のような、文字を含んだ式を解くための手順とコツを紹介しています。
$$3x^2 – 5y – 3 – x^2 – 3y + 1$$
こんな式が登場したとき、”まず何をやったらいいのか分からない人”、”どんな手順で計算を進めていけばいいのか分からない人”、”どこまで計算していいのか分からない人”の疑問を解決します。
多項式の加法(足し算)と減法(引き算)
多項式の加法(足し算)と減法(引き算)について、マスターしましょう。
このページを読み終わる頃には、次のような式の計算ができるようになってますよ。
$$3x^2 – 5y – 3 – x^2 – 3y + 1$$
いまは分からなくても大丈夫!
多項式とは、足し算(\(+\))や引き算(\(-\))が使われている式のことでしたね。
$$3x^2 – 5y – 3 – x^2 – 3y + 1$$
忘れてる人は、以下の記事から読んでみよう。
では、多項式の加法(足し算)からはじめましょう。
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多項式の加法(足し算)
さっそくですが、次の計算を一緒にやってみましょう。
$$4x – 5y + 2x +5$$
まず、多項式の計算は、同類項をまとめることから始めます。
”同類項”というのは、文字の部分が同じである項同士のことで、上の式でいうと、
\(4x\)と\(2x\)が同類項
ですね。
同類項については、以下のページで詳しく説明しています。
$$4x – 5y + 2x +5$$
の同類項を左側にまとめてみましょう。
すると、
$$4x + 2x – 5y +5$$
となります。
この同類項同士は足し算ができます。
なので、
$$4x + 2x = 6x$$
ですね。
数字の部分だけを足し算して\(4 + 2 = 6\)とします。
文字の部分\(x\)はそのままですよ。
よって、問題の式(\(4x + 2x – 5y +5\))は、
$$4x + 2x – 5y +5 = 6x -5y +5$$
となります。
もうこの式には同類項はありませんね。
同類項でなければ、足し算や引き算はできないので、この式の計算はこれで終わりです。
同類項が2つ以上ある場合
同類項が2つある場合の計算に挑戦してみましょう。
次のような計算問題があったとします。
$$x + 7y + 5x + 1 + 8y$$
まず、同類項を探します。
一つは、文字の部分が\(x\)である
\(x\)と\(5x\)
が同類項ですね。
そして、もう一組、文字の部分が\(y\)である
\(7y\)と\(8y\)
も同類項です。
一つの多項式に、二組の同類項が含まれています。
元の式の各項を並び替えて、同類項同士をまとめてみましょう。
すると、
$$x + 7y + 5x + 1 + 8y = x + 5x + 8y + 7y + 1$$
となります。
そして、同類項同士の足し算をすると、
\begin{align}
x + 5x & = 6x \\
8y + 7y & = 15y
\end{align}
なので、
\begin{align}
x + 7y + 5x + 1 + 8y & = x + 5x + 8y + 7y + 1 \\
& = 6x + 15y +1
\end{align}
となります。
多項式の中に、同類項がなくなれば計算終了です。
同類項が3つ、4つとなっても解き方は同じです。
以下の手順にしたがって、進めていけば必ず解けます。
- 問題の多項式の中で、同類項を見つける
- 同類項同士をまとめ、計算する
- 多項式の中に同類項が無くなれば、計算を終了する
多項式の減法(引き算)
続いて、多項式の引き算です。
といっても足し算の場合と何も変わりません。
同類項同士の計算が引き算になるだけです。
例として、次の問題を解いてみましょう。
$$4a + 7 – a$$
上で学んだ文字の式の計算手順にそって、丁寧に進めていきます。
まずは、”問題の多項式の中で、同類項を見つける”でしたね。
同類項は、文字の部分が同じである項なので、
\(4a\)と\(-a\)
です。
続いて、”同類項同士をまとめ、計算する”です。
よって、元の式を次のように変形します。
$$4a – a + 7$$
同類項を計算する(\(4a-a\))と、
$$4a – a + 7 = 3a + 7$$
となります。
”多項式の中に同類項が無くなれば、計算は終わり”なので、これで計算終了です。
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多項式の計算の練習問題
最後に、ここまで学んだ多項式の計算方法を使って練習問題を解きましょう。
次の問題にチャレンジします。
$$6x + 4y + 5 – 5y + x$$
では、解いてみましょう。
これまでと同じように、以下の手順通りに進めていけばオッケーです。
- 問題の多項式の中で、同類項を見つける
- 同類項同士をまとめ、計算する
- 多項式の中に同類項が無くなれば、計算を終了する
まず、問題の多項式の中で、同類項はどれでしょう。
それは、
\(6x\)と\(x\)
\(4y\)と\(-5y\)
ですね。
これらをまとめると、
$$6x + 4y + 5 – 5y + x = 6x + x + 4y – 5y + 5$$
となります。
同類項同士を計算して、
\begin{align}
6x + 4y + 5 – 5y + x & = 6x + x + 4y – 5y + 5 \\
& = 7x – y + 5
\end{align}
となります。
多項式(\(7x – y + 5\))に同類項はもうありません。
よって、これで計算は終わりです。
答えは、\(7x – y + 5\)ということになります。
どうでしょうか?解けましたか?
文字が使われている多項式の足し算・引き算は、ここで学んだ方法を使えば、どんな問題でも必ず解けるはずです。
まとめ
このページでは、多項式の加法(足し算)と減法(引き算)の計算をやり方を学びました。
問題を解くのに必要な能力は、
- 問題の多項式から同類項を見つけることができるか
- 同類項同士の計算ができるか
という2点です。
いまいち理解できなかった人は、このうちのどちらかの能力が十分ではない可能性があります。
”同類項”というのが、まだ何かわかっていない人は、以下のページから読んでみてください。
では、ここで学んだ需要なポイントをおさらいして、終わりましょう。
多項式の足し算・引き算は、次の手順にしたがって解くとよい。
- 問題の多項式の中で、同類項を見つける
- 同類項同士をまとめ、計算する
- 多項式の中に同類項が無くなれば、計算を終了する
多項式の足し算・引き算の計算に必要なのは、
- 問題の多項式から同類項を見つけることができるか
- 同類項同士の計算ができるか
という能力である。
まずは、これらから理解しよう。
では、さようなら~。
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