【高校数学(因数分解)】3乗が登場する因数分解の解き方をわかりやすく解説

ここでの内容は、こんな人へ向けて書いています
  • 3次式の因数分解の解き方がわからない
  • 公式の使い方も割り算を使った因数分解の方法もわからない

3次式の基本的な因数分解は公式を覚えることがポイントです。

一方、公式を使わない因数分解もあり、それは割り算の考え方が重要になってきます。

そこが少し難しいポイントですが、正しいやり方を理解した上で反復練習しましょう!

因数分解は誰でも必ずできるようになる数学の単元です。

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3乗の因数分解を解く前に…

3乗が登場する因数分解を学ぶ前に、以下の3乗の計算を覚えてください。

\begin{align}
2^3 &= 8 \\
3^3 &= 27 \\
4^3 &= 64 \\
5^3 &= 125 \\
6^3 &= 216
\end{align}

これらの式は是非、覚えましょう。

右辺の値を見て、「これは\(4\)を三乗したものだな」などとわかるようになることが大切です。

 

ちょっと多いなって人は\(4^3=64\)くらいまでは頑張ってみましょう。

というのも、これらを覚えておくと因数分解を学んでいく上で知識が入りやすくなります。

また、これを覚えることで3乗の因数分解が簡単に解けるようになるだけでなく、テストなどで

「あっ、これは3乗の因数分解の公式を使う問題だ!」

と気づきやすくなるというメリットもあります。

後々必ず役に立つのでチャレンジしましょう!

 

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実際に3次式の問題を解いてみる

では、実際に解いてみましょう。

まずは、以下の3次式の因数分解の公式を使った問題からです。

\begin{align}
a^3 + b^3 & = (a+b)(a^2-ab+b^2) \\
a^3 – b^3 & = (a-b)(a^2+ab+b^2) \\
\end{align}

 

これらの公式を覚えるところから始まるのですが、

「公式を覚えるのが苦手!」

という人に、いろいろな数学公式を語呂合わせで覚える方法を考えました。

語呂合わせで覚えてみたいという人は、下のページからどうぞ。

 

例題①

では、上の公式を使って以下の問題を解いてみましょう。

問題

\(x^3+8\)を因数分解せよ。

まず、\(8=2^3\)であることを思い出しましょう。

 

すると、問題の式は次のように変形できます。

$$x^3+8 = x^3+2^3$$

\(8\)の部分が\(2^3\)に変わりましたね。

 

最後に、 3次式の因数分解の公式である、

$$x^3+y^3=(x+y)(x^2-xy+ y^2)$$

と見比べてみましょう。

この公式の左辺を\(x^3+2^3\)と同じにしてあげるにはどうしたらよいでしょうか?

それには、公式の\(y\)の部分に\(2\)を入れてあげればいいですね。

 

よって、公式の\(y\)を\(2\)に置き換えると、

\begin{align}
x^3+2^3 &= (x+2)(x^2-x2+ 2^2) \\
&= (x+2)(x^2-2x+ 4)
\end{align}

\(x2\)と\(2^2\)は整えてくださいね!

これで因数分解が完成です。

$$x^3+2^3 = (x+2)(x^2-2x+ 4)$$

 

問題の式と公式と見比べて、どこに何を入れてやれば、公式の形になるかを考えることが重要です。

例題②

次は、さっきの問題から符号と数字を変えた問題にチャレンジしてみましょう。

問題

\(x^3-64\)を因数分解せよ。

数字が少し大きくなりましたね。

\(64\)は何の\(3\)乗だったか覚えているでしょうか?

$$64=4^3$$

でしたね!

 

すると、式を次のように変形できます。

$$x^3-4^3$$

\(64\)の部分が\(4^3\)に変わりしたね。

 

あとは例題①と同じように公式に当てはめていきましょう!

今度はマイナスの方の公式を使います。

$$x^3-y^3=(x-y)(x^2+xy+ y^2)$$

の公式ですね。

 

これに当てはめると、

\begin{align}
x^3-4^3 & = (x-4)(x^2+x4+ 4^2) \\
& = (x-4)(x^2+4x+ 16)
\end{align}

となります。どうでしょうか?

 

\(64=4^3\)に気づくことがポイントですね!

これは覚えてないとなかなか気づかないですよね。

 

公式の符号はこう覚えよう

さて、例題1と例題2は解けましたか?

ここでは、以下の二つの公式を使用します。まずは、この公式を覚えるところからですよ。

\begin{align}
a^3 + b^3 & = (a+b)(a^2-ab+b^2) \\
a^3 – b^3 & = (a-b)(a^2+ab+b^2) \\
\end{align}

 

「2つとも公式が似ていて、符号が覚えられない!」

そんなときは、符号の発音を利用して、

  • ププマプ(\(+ + – +\)の頭文字)
  • ママププ(\(- – + +\)の頭文字)

と覚えるといいですよ。

 

別の公式を使った例題にチャレンジしよう

では次の3乗が登場する公式です。

今度は、以下の公式を使いましょう。

\begin{align}
x^3 + 3x^2y + 3xy^2+y^3 & = (x+y)^3 \\
x^3 – 3x^2y + 3xy^2-y^3 & = (x-y)^3
\end{align}

なかなか覚えたくない公式ですね。

 

もし、覚えたくない場合は、逆に\((x+y)^3\)や\((x-y)^3\)を展開して計算しまうのがオススメです。

テスト中に以下の計算をするわけです。

\begin{align}
(x+y)^3 &= (x+y)^2(x+y) = x^3 + 3x^2y + 3xy^2+y^3 \\
(x-y)^3 &= (x-y)^2(x-y) = x^3 – 3x^2y + 3xy^2-y^3
\end{align}

時間は少しかかりますが、暗記が嫌いな人はそのほうが楽になります。

 

ただし、やはり公式は覚えてしまったがテストでは有利です。

 

例題①

では問題を解いていきましょう

問題

\(x^3 + 6x^2 + 12x+8\)を因数分解せよ。

まず、3乗の因数分解は公式をイメージしてください。

この問題の場合は、符号がすべて\(+\)ですので、以下の公式を選びます。

$$x^3 + 3x^2y + 3xy^2+y^3 = (x+y)^3$$

 

そして次は、各係数の数字を掛け算に直していく作業をしてみましょう。

問題の各係数を細かく分解します。

\begin{align}
6 &= 3 \times 2 \\
12 &= 3 \times 4=3 \times 2^2 \\
8 &= 2^3
\end{align}

です。

 

「ちょっと作業量が多くて、どこから手をつけていいかわからない!」

という場合は、

いちばん右の数字を何かの3乗にかえれないか!?

と考え始めるのがよいでしょう!

一番右が3乗に直せるならば公式が使えるかも!」と思いましょう!

 

では、問題の式をすべて分解した数字へ置き換えてみましょう 。

\begin{align}
x^3+6x^2+12x+8 &= x^3+3 \times 2x^2 + 3 \times 2^2x+2^3 \\
& =  x^3 +  3x^2 × 2 + 3x×2^2+2^3
\end{align}

ここまで変形して、あとは公式と見比べてみると、

$$x^3 + 3x^2y + 3xy^2+y^3 \leftrightarrow x^3 +  3x^2 × 2 + 3x×2^2+2^3$$

\(y=2\)とすれば、公式に対応しそうです。

 

よって、因数分解の結果は、

$$x^3+6x^2+12x+8 = (x+2)^3$$

となります。

難しいですが、ここは繰り返し練習しましょう!

 

符号が変わった場合の公式を使う場合も、同じ要領で計算を行なっていきます。

 

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公式を使わない3次式の因数分解

さて、では次に公式を使わない3次式の因数分解をやっていきましょう。

公式を使わない3次式の因数分解は、まずは整式の割り算が必要になってきます。

整式とは

単項式(\(5, x, x^4\)など)と多項式(\(1+x, x^2+x+1\)など)を合わせて整式といいます↓

$$5, \quad x, \quad x^4, \quad 1+x, \quad x^2+x+1$$

ですので、まずは整式の割り算を学びましょう。

 

整式の割り算のやり方

以下の問題を考えましょう。

問題

\(x^2+4x+3\)を\(x+1\)で割り算せよ。

まず、以下の図のように割られる式を右、割る式を左に配置します。

配置の仕方は普通の数の割り算を筆算するときと同じです。

 

次に下の図で黒丸の箇所と割る式の\(x\)を掛けたときに、\(x^2\)となるには何を掛ければ良いか考えましょう。

つまり、下の式の〇には何が入るかを考えるのです。

$$x \times \bigcirc = x^2$$

こうなるには\(x\)を掛け算してあげれば良いですね。

 

よって、図の○には\(x\)が入ります。

 

上の図のように、〇に入る文字が\(x\)だとわかったので、次は\(x+1\)の各項(\(x\), \(+1\))と掛け算した結果を下に書き足します。

すると下の図のようになるのがわかりますか?

 

これが書けたら次の図のように上の式と下の式ができますよね。

(上の式)−(下の式)をし、その結果を横棒線の下に書きましょう。

\begin{align}
\text{上の式:} & x^2 + 4x +3 \\
\text{下の式:} & x^2 + x
\end{align}

なので、

$$(x^2+4x+3)-(x^2+x)=3x+3$$

となります。

 

したがって、\(3x+3\)を横棒線の下に書きましょう。すると下の図のようになります。

 

ここまでは理解できていますか?

理解できていない場合は図を見返し、繰り返し練習しましょう。

ここまで理解できれば、あとは同じ作業を繰り返していくだけです。

 

今度は下の図の赤丸がついている箇所と\(x\)(緑丸)を掛け算をした時に、\(3x\)(青丸)となるには何を掛ければよいか考えましょう。

赤丸には\(3\)を入れてあげれば良いですね。

 

あとは先ほどと同じように\(x \times 3\), \(3 \times 1\)を計算し結果を書きましょう。

 

ここまで出来たらあとは(上の式)−(下の式)を行うだけです。

出来ましたか?

(上の式)−(下の式)は、

$$(3x+3)-(3x+3)=0$$

となります。

 

以上で割り算が終了となります。

…がここでの目的は因数分解ですので、次はここから因数分解までの手順を説明します。

 

割り算の結果から因数分解された式を導く

さて、ここまで出来たら、感がいい人は気づくかもしれませんが、割り算には次のような公式があります。

$$\text{割られる式} = \text{割る式} \times \text{商}$$

 

もしくは図で覚えましょう!(下の図)

図で覚えておいたほうが実践で使いやすいです。

 

ではこの公式を問題の答えに照らし合わせてみましょう。

すると、

\begin{align}
\text{割られる式} &= \text{割る式} \times \text{商} \\
x^2 + 4x + 3 &= (x+1) (x+3)
\end{align}

となります。

みごとに、問題の式が因数分解できていますね。

すなわち、割り算と因数分解は関係性があることがわかりました。

 

実際に問題にチャレンジしよう

では、実際の問題にチャレンジして最後にしましょう。

ここまで学んだ「公式を使わない3次因数分解」を実践します。

問題

\(x^3 – 6x^2 + 11x – 6\)を因数分解せよ。

3乗が登場する式の因数分解は、まず\(x\)に何の数字を代入すると式が\(0\)になるか考えましょう。

例えば、\(x\)に\(1\)を代入すると、

\begin{align}
x^3-6x^2+11x-6 & = 1-6+11-6 \\
& = 0
\end{align}

となって\(0\)になりますね。

 

これは\(x^3-6x^2+11x–6\)は\((x-1)\)で割り切れるということを意味しています

例えば、

  • もし、式の\(x\)に\(2\)を代入して\(0\)になるのならば、\((x-2)\)で割り切れるということになります。
  • もし、式の\(x\)に\(-1\)を代入して\(0\)になるのならば、\((x+1)\)で割り切れるということになります。
  • もし、式の\(x\)に\(-2\)を代入して\(0\)になるのならば、\((x+2)\)で割り切れるということになります。

となります。

符号が変わることに気をつけてください。

 

 

いま、\(x^3-6x^2+11x–6\)の\(x\)に\(1\)をいれれば\(0\)になることがわかっていますので、実際に\(x^3-6x^2+11x–6\)を\((x-1)\)で割り算してみましょう。

先ほどと同じ要領で割り算をすると、このような結果になります。

今回は因数分解に注目しているので割り算の計算過程は省略しています。

 

この結果と、

$$\text{割られる式} = \text{割る式} \times \text{商}$$

を考えると、

\begin{align}
x^3-6x^2+11x–6=(x-1)(x^2-5x+6)
\end{align}

と因数分解できることです。

 

下の図を見るとわかりやすいですね。

 

また、ここで安心せずに\((x^2-5x+6)\)も最後まで因数分解をしましょう!

\begin{align}
x^2-5x+6=(x-2)(x-3)
\end{align}

です。

 

したがって、\(x^3-6x^2+11x–6\)を因数分解すると、

\begin{align}
x^3-6x^2+11x–6=(x-1)(x-2)(x-3)
\end{align}

となることがわかりました。

 

お疲れさまでした。これで3乗が登場する因数分解の解説は終わります。

わからなかったところがあれば、以下のコメント欄から質問をくださいね。

 

まとめ

3次式(3乗が登場する式)の因数分解の解き方を説明してきました。

まずは、3次式の公式を覚えるところから始まりますが少し複雑です。

ですので、展開できるものは展開して公式を導いてもよいでしょう。

 

では、以下に重要なポイントをまとめて終わります。

  • 3次式の因数分解は公式は覚えましょう。
  • 覚えれないものは、展開して導く方法があることを頭に入れておいてください。
  • 公式を使わない3乗が登場する因数分解の解き方は整式の割り算をしっかり理解することが重要です。
  • 計算が長くなるので1個づつ確実に計算しましょう。

※コメントの反映には少し時間がかかります

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