【数学クイズ・パズル】1000人に一人しか解けない超難問? – 1+4=5, 2+5=12, 3+6=21, 9+12=?

2018年9月7日

この記事ではこんなことを紹介しています

この問題は数年前(この記事は2018年作成)にSNS上で「1000人中一人しか解けない」問題として、ある外国の方が何の説明も答えもなく出題したものです。

この問題はすぐに話題となり、多くの人が主に2つの解答をめぐって議論しました。

あなたはこの問題が解けますか?そして、どんな解答を導きますか?

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1000人に一人しか解けない超難問?

問題

さっそく問題です。

問題

以下の式の?は何かを考えてください。

\begin{align}
& 1 + 4 = 5 \\
& 2 + 5 = 12 \\
& 3 + 6 = 21 \\
& 9 + 12 = ?
\end{align}

以下、ヒントを書きますのでスクロールに注意してくさだい。

 

ヒント

もしかすると、42が答えと思った人がいませんか?

残念ながら、これは間違いです。

 

ただ、そう答えた人は、あることに気づいています。

その気づきは正しいです。もう一歩ですので問題をよく見直してみましょう。

 

このパズルと解くために気づくべきことは2つあります

\(42\)という答えを得た人は、もう一つのことに気づくと正解を導くことができます。

 

「42?何をいっているかわからない?」

と思った人で、まだ答えを持っていない人は問題の規則性に注意してもう一度チャレンジしてみてください。

 

既に42ではない答えを持っている人は、このわけのわからないヒントなど見ずに正解がわかった人かもしれません。

続く解答に進みましょう。

 

解答

ヒントで述べた「気づくべき2つのこと」とは?

  1. 計算式の順序性
  2. 等式になるための計算法則

この2つです。

 

まずは、1. 計算式の順序性について解説します。

1.計算式の順序性

問題の式の中で、すでに右辺の値が分かっているものに注目します(下の3つ式)。

\begin{align}
& 1 + 4 = 5 \\
& 2 + 5 = 12 \\
& 3 + 6 = 21
\end{align}

この3つの式をみて何か気づきましたか?

 

数字が整然と並んでいますね。

では、これらの式に続く4番目の計算式の左辺はどうなるでしょう?

数字が1ずつ増えていっていることに気づけば、

\begin{align}
4 + 7 =
\end{align}

となることが想像できます。

計算式の第一項は、1,2,3,4となっていて、第二項は4,5,6,7となっているということです。

 

したがって、次のように計算式に順序性がありますね。

\begin{align}
& 1 + 4 = 5 \\
& 2 + 5 = 12 \\
& 3 + 6 = 21 \\
& 4 + 7 = \\
& 5 + 8 = \\
& 6 + 9 = \\
& 7 + 10 = \\
& 8 + 11 = \\
& 9 + 12 =
\end{align}

これが、このパズルを解くために必要な一つ目の要素です。

 

2.等式になるための計算法則

さて、あとは右辺の値を考えていきましょう。

4番目の式から順に答えを考えていきます。

 

先に言っておきますが、実は等式になるための計算法則は複数あります。

まずは、一つ目の計算法則を紹介します。

 

【計算法則その1】

以下のように計算式の右辺を考えてみましょう。

2番目の計算式の答えは、1番目の答えと2番目の計算式の和である。そして、以下の式も同様に扱う。

1番目の計算式の答え + 2番目の計算式 = 2番目の答え
2番目の計算式の答え + 3番目の計算式 = 3番目の答え
3番目の計算式の答え + 4番目の計算式 = 4番目の答え
……

 

つまり、

\begin{align}
& 1+4=5 \\
& 2+5=5+2+5=12 \\
& 3+6=12+3+6=21 \\
& 4+7=21+4+7=32 \\
& 5+8=32+5+8=45 \\
& 6+9=45+6+9=60 \\
& 7+10=60+7+10=77 \\
& 8+11=77+8+11=96 \\
& 9+12=96+9+12=117
\end{align}

というわけで、「117が正解です。

 

ヒントのところで述べた\(9+12=42\)と解答してしまった人は、「計算式の順序性」を考えずに計算していたということですね(\(4+7\)から\(8+11\)までを抜かしていた)↓

\begin{align}
& 1+4=5 \\
& 2+5=5+2+5=12 \\
& 3+6=12+3+6=21 \\
& 9+12=21+9+12=42
\end{align}

 

【計算法則その2】

別の計算法則もあります。

またまた、

\begin{align}
& 1 + 4 = 5 \\
& 2 + 5 = 12 \\
& 3 + 6 = 21
\end{align}

から、推測しましょう。

 

「加減乗除(\(+ – \times \div\))」を使っての計算法則を考えます。

しかしながら、1番目の式から2番目の式…と式が進むにつれて、答えの数字が増えていくわけですから、減(\(-\))と徐(\(\div\) )はないと考えられます。

そうなると加(\(+\))と乗(\( \times \))  を使うことを考えましょう。

 

右辺の値を見ると、「二項の和」にもかかわらず、実際の和より、2,3,4式…と進むにつれて大きく増加しています。

ということで、乗(\( \times \))から考えた方がいいまもしれませんね。

 

試しに、以下のように考えてみましょう。

$$\text{2番目の式:} 2 + 5 \rightarrow 2  \times 5 = 10$$

答えは12ですから、これに左辺の第1項(\(2\))を足すことにしましょう。

以下のように修正します。

$$\text{2番目の式:} 2 + 5 \rightarrow 2 + 2  \times 5 = 12$$

これで、答えが合いました。

 

続けましょう。3番目の式を考えます。

$$\text{3番目の式:} 3 + 6 \rightarrow 3 + 3  \times 6 = 21$$

これもうまくいきましたね。

 

したがって、問題の式は次のように変形して考えればよいということがわかります。

$$a+b \rightarrow a+a \times b$$

このように考えて、問題の式を拡張していくと、

\begin{align}
1 + 4 & \rightarrow 1 + 1 \times 4 = 5 \\
2 + 5 & \rightarrow 2 + 2 \times 5 = 12 \\
3 + 6 & \rightarrow 3 + 3 \times 6 = 21 \\
4 + 7 & \rightarrow 4 + 4 \times 7 = 32 \\
5 + 8 & \rightarrow 5 + 5 \times 8 = 45 \\
6 + 9 & \rightarrow 6 + 6 \times 9 = 60 \\
7 + 10 & \rightarrow 7 + 7 \times 10 = 77 \\
8 + 11 & \rightarrow 8 + 8 \times 11 = 96 \\
9 + 12 & \rightarrow 9 + 9 \times 12 = 117
\end{align}

 

 

この計算法則の場合、計算式がわかっていますので、順番通り解かなくても解答できますね。

上の計算式(\(a+a \times b\))の\(a=15\), \(b=18\)を代入すれば、

\begin{align}
a + a \times b &\rightarrow 15 + 15 \times 18 \\
&= 285
\end{align}

 

【計算法則その3】

もう一つ紹介しましょう。

同じく、乗(\( \times \))を使ってみましょう。

 

\begin{align}
& 1 + 4 = 5 \\
& 2 + 5 = 12 \\
& 3 + 6 = 21
\end{align}

 

1番目の式は\(1 + 4 = 5\)であり、右辺の\(4\)に\(1\)を足して\(5\)とし、さらに\(+\)を\(\times\)と変換すれば、

$$1 \times (4+1) = 5$$

が成り立ちます。

同様に、2番目の式は\(2 \times 5 = 10\)であり、右辺の\(5\)に\(1\)を足して\(6\)とし、さらに\(+\)を\(\times\)と変換すれば、

$$2 \times (5+1) = 12$$

が成り立ちます。

さらに、3番目の式も、

$$3 \times (6+1) = 21$$

です。

 

これより、元の式の右辺\(a+b\)の\(b\)に\(+1\)をしてから、\(+\)を\(\times\)に変換することを考えましょう。

$$a + b \rightarrow a \times (b+1)$$

これで定式化できました。

怪しいと思う方は、3番目以降の計算式でもチェックしてみてくださいね。

 

では、いきなり\(a=9\), \(b=12\)を当てはめてみましょう。

$$9+12 \rightarrow 9 \times (12+1) = 9 \times 13 = 117$$

答えはこれまでと同じ「117」になりましたね。

 

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3つの計算式について考えてみる

ここで、3つの計算法則についてまとめてみましょう。

問題の式を載せておきます。

\begin{align}
& 1 + 4 = 5 \\
& 2 + 5 = 12 \\
& 3 + 6 = 21 \\
& 9 + 12 = ?
\end{align}

 

【計算法則その1】

計算法則その1は、

「いま計算している式に前の計算結果を足す」

という方法でした。

これを数式で書くと、

\begin{align}
n + (n+3) + a_{n-1} = a_n
\end{align}

と書けます。\(n\)は何番目の式であるかを表すので、\(a_n\)は\(n\)番目の式の答えということになります。

\(a_{n-1}\)は\(n-1\)番目の式の答え、すなわち一つ前の答えです。

左辺の第1項は\(n\)と書け、第2項は常にその数に\(+3\)した数になることを使っています。

 

【計算法則その2】

次に、計算法則その2です。これは簡単でしたね。

$$a + ab$$

でした。

ここで、\(a\)は左辺の第1項、\(b\)は第2項なので、

\begin{align}
a &= n \\
b &= n+3
\end{align}

と表せます。よって、

\begin{align}
a + ab & = n + n(n+3) \\
& = n^2 + 4n
\end{align}

です。

\(n^2 + 4n\)の形を覚えておきましょう。

 

【計算法則その3】

最後の法則も簡単で、

$$a \times (b+1)$$

でした。

法則その2と同様に、\(a=n\), \(b=n+3\)と置くと、

\begin{align}
a \times (b+1) & = n \times (n+3+1) \\
& = n^2 + 4n
\end{align}

です。あれっ?法則その2と同じになりましたね。

 

【まとめ】

ここまでをまとめると、最終的な形は、

\begin{align}
\text{計算法則その1:} & n + (n+3) + a_{n-1} = a_n \\
\text{計算法則その2:} & n^2 + 4n \\
\text{計算法則その3:} & n^2 + 4n
\end{align}

です。

結局、その2と3は同じ形を考えていたということですね。

 

では、その1だけ仲間はずれだったのでしょうか?

その1をもう少し深く考えてみましょう。次のように変形します。

\begin{align}
n + (n+3) + a_{n-1} = a_n \\
a_{n} – a_{n-1} = n + (n+3) \\
a_{n} – a_{n-1} = 2n + 3
\end{align}

左辺は\(a_{n} – a_{n-1}\)ですので、今の式から前の式を引いたものです。

すなわち、これは前の式からの増加量を表します。増加量は\(2n+3\)ということですね。

 

n番目までの式は、この増加量をはじめから足したものと考えることができるため、n番目の右辺の値\(S\)は、以下のように書けます。

\begin{align}
S &= \sum^{n}_{k=1} \left( a_{k} – a_{k-1} \right) = \sum^{n}_{k=1} \left( 2n+3 \right) \\
&= 2 \sum^{n}_{k=1} n + \sum^{n}_{k=1} 3 \\
&= 2 \frac{1}{2} (n+1) n + 3n \\
&= n^2 + n + 3n + 4n \\
&= n^2 + 4n
\end{align}

※式の途中で数列の和の公式を使っています。

最終的な形を見てください。なんと\(n^2+4n\)です!

 

結局、どの計算法則も同じ式を考えていたということがわかりました。

ちょっと不思議に思えるかもしれませんが、よくよく考えてみると、すべての計算法則は同じ数字の変化を表現していたのですから、当然といえば当然ですね。

異なる法則(数式)で、同じ数字の変化を表現できることの方が稀です。

 

考察

実は、この問題は数年前にSNS上で「1000人一人しかとけない」問題としてある外国の方が何の説明も答えもなく出題したもので、多くの人が主に2つの解答をめぐって議論したものをもとに作成したものです。

 

解いていて思った方もいると思いますが、「1000人一人しかとけない問題」とは少し言い過ぎですよね。

計算式の順序性に気づけば、それほど難問でもないものです。

しかし、一つの解き方を見つけて満足した人もいるのではないでしょうか?(私がそうでした…)

 

「数学は答えは一つ」といいますね。

ですが、解き方へのアプローチはたくさんあります。

ここで示したように、計算法則は3つ発見できました。

 

数字パズルには、囲碁や将棋のような定石、あるいはゲームのような攻略法があると思います。

でも将棋で有名になった藤井さんは、定石を習得した上で、思いもよらぬ戦法で攻めてくるそうです。

この問題で紹介した定石・攻略法以外に思いもよらぬ別の解法を見つけた方は、ぜひ紹介してくださいね。

 

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まとめ

  • 「1000人中1人しか解けない」というフレーズでSNSで有名になった数学パズルを紹介しました。
  • 順序性と計算法則に気づくことが問題を解く鍵となります。
  • いくつか違った形の計算法則から答えを導くことができます。
  • しかし、その式の形は変形すればすべて同じ形の数式を考えていたことになります。

※コメントの反映には少し時間がかかります

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