【数学クイズ・パズル】囚人たちは帽子の色を当てれるか? – 数学確率の囚人シリーズ

数学の確率問題の囚人シリーズの一つです。
なぜか数学のクイズ・パズルには、囚人がよく登場しますが、この問題も囚人のかぶっている帽子を当てるという囚人シリーズの一つとなっています。
三人の囚人は帽子の色を当てれるのか?
問題
早速、問題を紹介しましょう。
三人の囚人がいます。
彼らは、一か所に集められました。
そして、目隠しをされた状態で帽子をかぶせられます。
帽子は、赤い帽子が2つと白い帽子が3つあり、その中から一つが三人の囚人にかぶれられるのです。
その結果、囚人たちは下の画像のような状態になりました。
すべての囚人に白い帽子をかぶせたのです。
ここで、囚人たちは目隠しを外されます。
このとき、自分がどの色の帽子をかぶっているか分かりませんが、他の二人の囚人の帽子の色は見ることができます。
そして、囚人たちは赤い帽子が2つと白い帽子が3つあり、その中から一つが自分にかぶせられているということは知っています。
さて、彼ら三人の囚人に、同時にその場で「自分の帽子の色は分かりましたか?」と尋ねたところ、一度三人は顔を見合わせた後、全員が一斉に「わかりました!」と答えました。
なぜわかったのでしょうか?
囚人Aの気持ちになって考えてみましょう。
自分(囚人A)は、囚人Bと囚人Cの帽子の色が分かります。
囚人Bも囚人Cも、帽子の色は白です。
これだけでは、赤い帽子が二つ、白い帽子が一つ余っていますので、このうちのどの色の帽子をかぶされているかは分かりません。
なぜ、囚人たちは一斉に自分の帽子の色が分かったのでしょうか?
解答と解説
すべての囚人が同じ状況なので、囚人Aの立場になって考えてみましょう。
上で述べたように、囚人Aは自分が見える情報(帽子の色)からでは、自分の帽子の色は分かりません。
そこで、囚人Aは”もし自分が赤い帽子をかぶっている場合”について、囚人Bの立場になって考えます。
囚人Bには、自分(囚人A)の赤い帽子と囚人Cの白い帽子が見えているはず、これでは囚人Bも自分の帽子の色は分からないはずだが、囚人Bはこのような状況では以下のように考えるだろう。
囚人Bの考え:「もし自分(囚人B)の帽子の色が赤い場合は、囚人Cは自分(囚人B)と囚人Aの帽子の色が赤いので、直ぐに自分の帽子の色が白いと気づくはずだ」
囚人Bの考え:「しかし、囚人Cは自分の帽子の色が分かっていないということは、自分(囚人B)の帽子の色が、白いということだ」
囚人Aは、自分が赤い帽子の場合は、このように考え”囚人Bが自分の帽子の色が分かるはずだ”と考えます。
しかし、囚人Bも囚人Aの帽子の色が分からずにいます。
ということは、”自分(囚人A)の帽子の色が白いからである”と囚人Aは考えます。
囚人Bと囚人Cも同じような考えにいたるため、彼らはお互いの顔を見合わせた後、三人同時に「わかりました」と答えたのです。
ポイント
自分の見える情報(他の二人の帽子の色)だけではなく、他の囚人の立場になって、考えることが重要な問題でした。
自分の帽子の色を仮定し、他の囚人がどう考えるかを推測していきます。
しかも今回の問題では、直接どう考えているかを探る囚人がさらに他の囚人に対してどう考えているかを探るという二段階の推測が必要だったことが難しいポイントでしたね。
この他にも囚人たちが登場する数学クイズはいくつかあります。もっと知りたい人は、以下のページの「囚人の登場」という項目をチェックしてください。
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まとめ
- 三人の囚人が自分の帽子の色を当てるという数学クイズ・パズルを紹介した
- 自分が得ることができる情報だけではなく、他の囚人の立場になって考えることが重要
- その際、ある仮定をしてその仮定のもとで、どのような矛盾が生じるかを考えていくと答えにたどり着く
ディスカッション
コメント一覧
>しかし、囚人Bも囚人Aの帽子の色が分からずにいます。
解説のここは変では?
囚人Bが分からないのは「自分(B)の色」であり、Aの色は判別可能でしょう
>しかし、囚人Bも囚人Aの帽子の色が分からずにいます。
解説のここは変では?
囚人Bが分からないのは「自分(B)の色」であり、Aの色は判別可能でしょう
えーわからないー
どういうこと?