”宝くじは買わない方がいい”は嘘?! – 宝くじを買ってもいい理由

最近は、「宝くじは買わない方がいい」、「宝くじを買っているヤツはバカだ」と言われてしまっています。
その理由は、宝くじは買った金額に対して、戻ってくる金額が小さい過ぎる(”期待値が低い”と言う)ということです。
それは事実ですが、それでも「わたしは宝くじ買ってもいいのではないか?」と思っています。
なぜそう考えるようになったのかを紹介したいと思います。
宝くじは本当に買わない方かいいのか?
「宝くじは買わない方がいい」
「宝くじを買っているヤツはバカだ!」
など、最近では宝くじに対するイメージがドンドン悪くなっています。
そんな中でわたしは、
「宝くじは買ってもいいんじゃないか」
という立場の人間です。
なぜ宝くじを買ってもいいんじゃないかと思っているか、その理由についてわたしの意見を述べていきたいと思います。
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世間での”買わない方がいい”理由
まず、世間で「宝くじは買わない方がいい」言われてる理由について考えてみましょう。
…といっても、その理由は一つだけのようです。
要は、
買うのに使った金額に比べて、戻ってくる金額が少ないから
ということのようです。
どの記事の意見を調べても、これが主な理由です。
例えば、わたしが3,000円分の宝くじを買ったとして、戻ってくる金額の平均は約4.5割の1,350円程度なのです。
一回買って幸運にも、使った金額以上の当たりが出るときもあるでしょう。
しかし、何度も何度も買っていくうちに、大抵の人は、どんどんお金が減っていってしまう仕組みになっています。
以下でもう少し詳しくみましょう。
6.5割は胴元(経営者側)に持ってかれる
宝くじに限らず、ギャンブルはすべてそうですが、売り上げの何割かは胴元(経営側)の取り分となります。
そうでないと、ビジネスとして成り立たないですからね。経営者も利益目的でやっているわけですから。
そして、胴元が取った残りの金額を私たち購入者側で分配するのですが、宝くじは胴元側の取り分が特に多いギャンブルの一つなのです。
例えば、我々宝くじ購入者が総額10億円の宝くじを購入したとします。※金額はデタラメです
そして、胴元側が受け取った10億円の分配は、以下のようになっています。
割合 | 使い道 |
---|---|
41.1% | 収益金として販売元である都道府県および全国指定都市へ納められ、公共事業等へ使用 |
1.0% | 社会貢献広報等 |
11.6% | 印刷経費、売りさばき手数料 |
46.3% | 当選金として購入者へ分配 |
このように、当選金として購入者へ分配される金額は46.3%しかないのです。
半分以上は胴元に持っていかれるのですね。この数値は他のギャンブルに比べてトップレベルで低いです。
例えば、他のギャンブルでは購入者へ分配される金額は、
- 競艇 → 74.8%
- 競馬 → 74.1%
- 競輪 → 75.0%
- パチンコ → 約85.0%
です。
宝くじは圧倒的に低いですね。
約4割が公共事業など社会の役に立つので、税金を払っていることにもなりますね。
宝くじの購入で社会整備へ貢献できると考えれば、無駄ではないのかもしれません。
しかし、ここではそんなことを”宝くじを買ってもいい理由”というわけではありません。
期待値で考える
少し、数学的な話になりますが、何かギャンブルをするときは”期待値”という考え方がよく登場します。
これはギャンブルしたときに、返ってくる平均の金額です。
上で見たように、宝くじの場合は、3,000円分のくじを購入した場合、その約4.5割の1,350円が期待値ということになります。
$$3,000\text{円分の宝くじの期待値} = 1,350\text{円}$$
期待値とは、戻ってくると期待されている金額ということですね。
期待値の計算は、
”当選確率に当選金額を掛けたものをすべて足したもの”
となります。
架空の宝くじを考えましょう。
この宝くじでは、
等級 | 当選確率 | 当選金額 |
---|---|---|
1等 | 0.01=1% | \10,000 |
2等 | 0.1=10% | \2,000 |
3等 | 0.2=20% | \500 |
だったとします。
この場合の期待値の計算は、
$$\text{期待値} = 0.01 \times 10,000 + 0.1 \times 2,000 + 0.2 \times 500 = 400$$
となり、期待値は400円となりますね。
もしこの宝くじが1枚300円であったら、買うことで儲ける確率が高いと言えます。
しかし、1枚500円であったら、買うことで損する確率の方が高いのです。
期待値を調べることで、自分に有利なギャンブルであるか、そうでないかが分かるのですね。
現実の宝くじではどうなの?
現実の宝くじではどうでしょうか。
例として2017年の年末ジャンボの当選確率と当選金額を見てみましょう。
等級 | 当選確率(%) | 当選金額 |
---|---|---|
1等 | 0.000005 | \700,000,000 |
1等前後賞 | 0.00001 | \150,000,000 |
1等組違い賞 | 0.000995 | \300,000 |
2等 | 0.00001 | \10,000,000 |
3等 | 0.00007 | \1,000,000 |
4等 | 0.1 | \10,000 |
5等 | 1 | \3,000 |
6等 | 10 | \300 |
こんな感じでです。一等は7億円です。
では、期待値を求めてみましょう。
\begin{align}
\text{期待値} = & 0.00000005 \times 700,000,000 \\
& + 0.0000001 \times 150,000,000 \\
& + 0.00000995 \times 300,000 \\
& + 0.0000001 \times 10,000,000 \\
& + 0.0000007 \times 1,000,000 \\
& + 0.001 \times 10,000 \\
& + 0.01 \times 3,000 \\
& + 0.1 \times 300 \\
= & 139.985
\end{align}
期待値は139.985円ですね。
宝くじ一枚の値段は300円なので、買うことで損する確率の方が高いですね。
期待値を購入金額で割ると、
$$\frac{139.985}{300} = 46.66\%$$
ですので、やっぱり戻ってくる額は4.5割程度です。
なぜ宝くじは買う価値があるのか
ようやく、ここからがこの記事で言いたいことです。
ここまで見てきたように、そして他の記事でも同じことが言われているように、宝くじを買うことで損する確率は圧倒的に高いです。
しかし、それでも宝くじを買う価値があると思っている理由は、
1等や1等前後賞の当選金額がとんでもなく高いから
です。
もしも7億円当たったらどうする?
2017年の年末ジャンボの例では、1等は7億です。
「もしも、”7億円”あったら…」
誰しも一度は考えたことあるでしょう。
もう一度ここで考えてみましょう。もしも”7億円あったら…”どうしますか?
わたしの答えは、
- 仕事しなくて一生遊んで暮らす!
- 海外に住んでみたい!
- 週一で佐賀牛食べたい!
という感じです。
あなたはどうでしたか?
もしも70億円あったら…
では、次に7億円を10倍にして70億円にして想像してみましょう。
「もしも、”70億円”あったら…」
と考えてみてください。
どうですか?
わたしの場合、
- 仕事しなくて一生遊んで暮らす!
- 海外に住んでみたい!
- 週一で佐賀牛食べたい!
でした。
そうです!一緒なんです。
皆さんも一緒だったでしょ?(えっ!違う?)
つまり、わたしみたいな貧乏人には7億円も70億円も価値が変わらないんです。
ここ重要です。
結局、これ以上金額が増えても、
「一生遊んで暮らせるぜ!」
となるんです。
期待値を改めて計算してみよう
さて、上で、
$$\text{7億円} = \text{70億円}$$
という結論にたどり着いたとします。
では、改めて宝くじの期待値を計算してみましょう。
表を書くとこうなります。
等級 | 当選確率(%) | 当選金額 |
---|---|---|
1等 | 0.000005 | \7,000,000,000 |
1等前後賞 | 0.00001 | \150,000,000 |
1等組違い賞 | 0.000995 | \300,000 |
2等 | 0.00001 | \10,000,000 |
3等 | 0.00007 | \1,000,000 |
4等 | 0.1 | \10,000 |
5等 | 1 | \3,000 |
6等 | 10 | \300 |
こんな感じでです。
当選確率は変わっていません。
変わったのは、1等の当選金額が10倍になりました。
7億と70億は倍にしても価値は変わらないことを確認したので、こう置き換えてもよいはずです。
では、期待値を計算してみましょう。以下のようになります。
\begin{align}
\text{期待値} = & 0.00000005 \times 7,000,000,000 \\
& + 0.0000001 \times 150,000,000 \\
& + 0.00000995 \times 300,000 \\
& + 0.0000001 \times 10,000,000 \\
& + 0.0000007 \times 1,000,000 \\
& + 0.001 \times 10,000 \\
& + 0.01 \times 3,000 \\
& + 0.1 \times 300 \\
= & 454.985
\end{align}
期待値は454.985円ですね。
くじ1枚の金額の300円を超えました。
ということは、
宝くじは買った方がよい
ということになりますね。
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この考え方の根本
ここで紹介したわたしの意見について、
「なんだそりゃ!勝手に金額を10倍したらダメだろ」
と思われる人もいるでしょう。
確かにその通りなのですが、ここで言いたかったのは、
そもそも、宝くじのような配当が極端に高いギャンブルを、期待値で考えることは正しくないのではないか?
ということです。
10万円や100万円程度のギャンブルであれば、金額の大小は重要だと思います。
当たったところで、少し贅沢ができるだけであり、仕事を辞めれるわけではありません。(いくらお金があっても辞めたくない人もいると思いますが)
その贅沢度は金額が倍になれば、倍の贅沢ができるので金額は重要です。
しかし、数億円となると、もはや生活全体が変わってしまうでしょう。
「やりたいことは全部できる」となります。
そして、その金額が10倍になったとしても、同じことなのです。
「やりたいことは全部できる」となります。
金額は重要ではありません。
わたしの考えが正解と言いたいつもりはありませんが、このような考え方もできるのではないかと思いお伝えしました。
重要なのは、どの程度のお金が欲しいかです。
普段の生活を少し贅沢にしたい程度のお金が欲しい人は、宝くじは向いていません。
買えば買うほど、半分ずつお金が減っていく可能性が圧倒的に高いです。
しかし、「生活を丸ごと変えたい」、「仕事しないで生きて生きたい」という人には買う価値はあると思います。
当たったときのリターンはプライスレスなのですから。
最後に注意点です。
宝くじを買うために、当たりやすいと言われる人気の店舗の行列で何時間も並ぶのは無駄と思っています。
そんなことをしても当たる確率は変わりません。空いてる店舗で、買い物のついでにささっと買ってしまいましょう。
時間はプライスレスです。
まとめ
- 宝くじは期待値は購入額の約45%であり、損する確率が圧倒的に高い
- なので、コツコツお金を稼ぎたい人には向かない
- 1等や1等前後賞の金額は一般人にはもはやプライスレスなメリットがある
- よって、宝くじを金額の期待値で考えることはできず、人によっては買う価値があるものである
ディスカッション
コメント一覧
人はなぜ損をしてまで宝くじを買うか。そこが重要。ギャンブルだと解ってるけれど買う。当たらないの解ってるけど買う。当選確率や期待値なんて我々凡人は誰も計算して買わないでしょう。
じゃ、なぜ買うか。
そこに夢があるから。(笑)
買っても当たらないけれど、買わなきゃ当たらない。
夢を買うのに論理なんか要らない。
1等が当たったらいいなぁ、当たったら借金返せるなぁ、当たったら地球1週旅行行けるなぁ、当たったら起業資金になるなぁ……等々理由はさまざまです。
それでいいんじゃない?夢だもの。そういう単純な夢があるから買う。買う本人が夢を見て楽しければ、愉しければそれでいいんじゃない。
その通りだと思います。
楽しめればそれだけで価値があるものですよね。
それで買う買わないは人それぞれですね
わたしは買いませぬ
<誤> 地球1週
<正> 地球1周
日本ユニセフに募金するくらいなら神様にお賽銭でもするべき。
神様にお賽銭するくらいなら宝くじを買うべき。
宝くじを買うくらいならそのお金で美味しいものを食べるべき。
お金持ちほど宝くじを買わないという傾向があるようですが、それはもっともだと思います。お金持ちは自分の努力や才能で夢を見ることができるので、わざわざ宝くじで夢を見る必要がありません。
結局宝くじで夢を見て楽しむってのは貧乏人の発想でしかなくて、そういう発想しかできない人は宝くじを当てない限り一生貧乏で終わるのでしょう。
ちょっと違うかな。
・自分の経験上だと、金持ちは宝くじを貰えます。だいたい、誰かしらがくれます。受動的に楽しむだけならわざわざ買わなくて良いです。
・お金が欲しけりゃ7億くらいなら、努力したり、別の投資をした方が儲かる確率が高いです。
・上記の投資にかける資本があるので、宝くじを買った後の楽しみがあんまないです。
ちなみに、身内が銀行で当選者の応対担当がいて、自分も元々金融畑の私の経験上、高額当選者には「元々金に困ってない人が多い」です。貰ったくじ、チェックしたら当たってた感じのことが多く、換金漏れも恐らくそこら辺です。彼らは当選金の入った通帳は大抵定期預金にして放置してます。
ロト6を毎週1000円ずつ買ったら
20000年に1回当たる計算じゃね
確率の低い夢を見るより、努力してもっと確率の高い夢を見たい。
すごい超理論!!
こういう考え大好き!
すごい超理論!!
こういう考え大好き!
確かにそんな考えもありだな
買ったほうが良いなら全財産つぎ込んでそれを記事にしてどうぞ
それは意味が違う。
この人は単に(間違った考え方をネタとして提示してウケたいが為に)期待値のことで宝くじを買うなという人を否定しているだけで、当たって幸福になれるから買おうという話の内容では無い。
何でもかんでも「じゃああなたがやれば?」では、興ざめだし、話の趣旨からズレた単なる暴言だ。
即刻その発想をやめろ。
痛々しいコメントをするんじゃありません。
頭の悪さを露呈するだけですよ。
機械を操作して機械が決める抽選方式なのに、1等が当たる前提で話してるのがね笑
初めから高額当選者は決まってるよ?
抽選方法は機械ですが、宝くじはダーツで的を狙います。ロトくじはビンゴです。抽選自体の様子は公開されていて、たしか見に行くことも出来ます。
当選者の忖度は理論上可能ですが、してません。
なぜなら、する意味が無いからです(もっと別の方法を用いてます)。宝くじは当選者の数が決まっています。ロトくじは「当選金の支出額」が決まっています。誰に当たろうが外れようが、主催者は痛むことはありません。
換金されない分については期限までは銀行にとっては「負債」となります。多分、こんなのも分からない人が批判してますね。換金されない分は一年後に銀行の歳入になるかもしれませんが、銀行にとっては大した額ではありません。
バカすぎて話にならんな。
7億なんて、散財したら、
すぐ無くなるゾ。
散財する人はダメかも…あんまりお金使わなくても生活できる人向けですね。
この発想好き。
三千円で夢を十枚買っていました。
典型的庶民の私には賞金は一千万円で充分です。
特等賞金が上がるたびに宝くじに夢を持てなくなりました。
一等が7億円というのも煽りで前後賞込みという条件をぼかしています。
放棄されて胴元の手元に残る末等300円も莫大な額にのぼります。
宝くじ商法の全てが嫌になって少額でも買うのをやめました。
一等がちゃんと当たってるんですかねー?
詐欺じゃないの?
すまん、何を言ってるのか理解出来ない
それ言うなら
他のギャンブルで300円元手に転がして7億達成する確率でアプローチして
はした金スタートではどちらにしろ目的達成の見込みは大差ない。
としたほうが良いような
10倍はちょっと意味わからなかった
そもそもの期待値の考え方がおかしい。
こういう「ふざけた拡大解釈」を吹聴するから犯罪者が増える。
少額なら宝くじを買ってもいい理由は「射幸心によるリスクを受けるのはあくまでも購入者で、当たるか当たらないかではなく究極にローリスクハイリターンだから」で、簡単で楽しむ方法は馬鹿でもわかるから。
ただし、大半の人にとっては貯金するより資産を目減りさせるだけであって、100万円の種銭があれば、7億得るためなら投資信託のほうがまだ確率も時間もマシなのが解ってる人が、真面目に金を得ようとして金持ちになる。
期待値がどんなに高くても俺にだけは一等当たらないからなw
てか還元率とか期待値みたいな不完全なもので説明しても理解得られないと思います。
お金あり過ぎると犯罪者に狙われるのでは?
一億当てる人って1000万くらい買って神棚にお祈りしてるらしい。やっぱり相当買ってるみたいだね。10枚買ってウン億円当てようとは甘すぎる。全部買い占めて換金しても半分くらいしか戻らないよとどっかのサイトで試算してた。半分は破り捨ててるのと同じだね。買う買わないは人の自由。もしウン億当たれば金に変えて必要に応じて使う。
大体庶民の夢を食い物にして、仕事も録にしない天下りのゴミ役職に高給をくれてやるのって馬鹿馬鹿しくはないですか?