【中学1年数学(一次方程式)】移項とは – なぜ符号が変わるのかまでしっかり理解

2019年9月24日

このページは、こんな方へ向けて書いています

  • 移項のやり方を教えてほしい
  • なぜ符号が変わるのか知りたい
  • 移項を使った計算のやり方を知りたい

ここでは、方程式を解くために使う「移項」という操作について考えていきます。

まずは、移項のやり方についてを丁寧に解説していきます。

 

「そんなの知ってるよ」という人もいるかもしれません。

しかし、なぜ「移項をすることによって符号が変わるのか」わかりますか?

これを知っておくと、方程式に関する計算能力がぐんと上がりますよ!

では、初めていきましょう。

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移項はどんなときに使うのか

まずは、移項の方法について説明する前に、

  • なぜ移項という操作が必要なのか?
  • 移項は何のために使うのか?

を考えてみましょう。

移項を使う目的は、

「方程式を解くため」

です。

方程式とは、例えば以下のような式たちですね。

  • \(x + 3 = 1\)
  • \(a – 1 = 2a – 5\)
  • \(y = 2y + 1\)

もっと複雑な方程式もたくさんありますが、ここでは「こんな感じのものが方程式か」ぐらいに思っておけばオッケーです。

 

さて、「方程式を解く」とは、どういうことでしょう。

それは、上の方程式で\(x\)や\(a\)あるいは\(y\)に入る数を知ることです。

 

例えば、一番上の\(x + 3 = 1\)であれば、\(x\)に\(-2\)を入れると、

\begin{align}
x + 3 &= 1\\
(-2) + 3 &= 1\\
1 &= 1
\end{align}

というように方程式が成立することが分かりますね。

ですので、この方程式を解いた答えは\(x=-2\)だということになります。

このように、\(x\)を知ることが方程式を解く目的です。

 

先ほどの例では、\(x\)の数を\(-2\)だとして方程式に入れてみました。

たまたまそれが答えだった(本当はたまたまではなく私は答えを知っていた)のでよかったですが、通常はどのように方程式を解くのでしょうか?

それを次章から説明していきます。いよいよ「移項」の登場です。

 

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移項のやり方・方法

移項は方程式を解くためのものだと分かったところで、実際に移項を使って方程式を解いてみましょう。

以下の計算問題を考えます。

$$a – 2 = 3$$

この方程式を解くということは、すなわち方程式が成り立つ\(a\)が何かを探すことです。

 

そのためには、上の式はどのような形になればよいでしょうか?

それは、

$$a = ?$$

というように、左辺に\(a\)だけが残ればいいということが分かります。

\(?\)には何かしらの数字が入るのですが、それが\(a\)とイコール(\(=\))だからです。

 

ということで、方程式を変形して、\(a=?\)の形にもっていきます。

そこで、登場するのが”移項”です。

移項は、その名の通り動させる操作です。

※項について「なんだそりゃ?」という人はまずは「【中学1年数学】項とは? – 項の意味と項数の求め方」をご覧ください。

 

問題の式(\(a – 2 = 3\))の左辺に注目すると、\(a-2\)の\(-2\)の項が邪魔ですね。これさえなければ、左辺は\(a\)だけになりそうです。

ですので、この項(\(-2\))を右辺に移項します。すると、

\begin{align}
a – 2 &= 3\\
a &= 3 + 2
\end{align}

となります。

\(-2\)が右辺に移動していますが、ここで注意することが符号が変わっているということです。

$$-2 \rightarrow +2$$

 

このように、

移項を行うと、その項の符号が逆転する

ことを忘れないようにしてください。

ここでは、マイナスが移項によってプラスに変わりましたが(例:\(-2 \rightarrow +2\))、もちろんプラスが移項によってマイナスに変わるパターンもあります(例:\(+3 \rightarrow -3\))。

 

最後まで解いて答えを求めると、

\begin{align}
a – 2 &= 3\\
a &= 3 + 2\\
a &= 5
\end{align}

となり、答えは\(a=5\)となります。

 

なぜ符号が変わるのか?

なぜ移項をすると符号が変わるのでしょうか?その理由について考えていきましょう。

 

まずは、方程式とはどのような性質を持っているのかを理解しましょう。

さきほどの式、

$$a – 2 = 3$$

を例にとって考えます。

方程式とはイコール(\(=\))で左辺と右辺にある文字や数字が結ばれています。

これは、「左辺と右辺が等しい(同じ値)ですよ」ということですね。

ということは、左辺の\(a-2\)も\(3\)であるということになります。

 

つまり、\(a – 2 = 3\)は、

$$3 = 3$$

であると考えられるということです。当たり前ですね。

ここで、左辺と右辺に同じ操作をしてみます。ここでは、\(+1\)をしてみましょう。

すると、

\begin{align}
3 &= 3\\
3 + 1 &= 3+ 1\\
4 &= 4
\end{align}

となります。

当然方程式は成り立ったままですね。同じ数に同じ数を足しただけですから。

このように、両辺に同じ操作をすると、その後の方程式も成り立つということがわかります。

 

\(3 = 3\)は、本来\(a – 2 = 3\)でした。

つまり、\(a – 2 = 3\)の両辺に同じ操作をしても、出てくる方程式は成り立ったままになります。

 

では、どのような操作をしましょう?

方程式を解いて\(a\)の値を知るには、左辺を\(a\)だけにすればよかったですね。

ということは、両辺に\(2\)を足せばいいかなぁということがわかります。よって、

\begin{align}
a – 2 &= 3\\
a – 2 + 2 &= 3 + 2
\end{align}

と書けます。期待通り左辺の\(-2+2\)が\(0\)になりますので、

\begin{align}
a – 2 + 2 &= 3 + 2\\
a &= 3 + 2
\end{align}

です。最後に右辺を計算して、答えは\(a=5\)ですね。

 

ここまでの式の流れをまとめると、以下のようになります。

\begin{align}
a – 2 &= 3\\
a – 2 + 2 &= 3 + 2\\
a &= 3 + 2\\
a &= 5
\end{align}

ここで、上から二番目の式は両辺に同じ操作(\(2\)を足す)をした式になっていますが、これを省略して式を書くと、

\begin{align}
a – 2 &= 3\\
a &= 3 + 2\\
a &= 5
\end{align}

と書けます。ただ二番目の式が消えただけです。

 

一番目の式から二番目の式になるところをよく見てみると、あたかも左辺の\(-2\)が符号を変えて\(+2\)となり右辺に移動したかのように見えます!

つまり、移項を使って解いたかのようになるのです。

これが移項の本当の意味です。つまり、

「両辺に同じ操作をしても方程式は成り立ったまま」という方程式の性質を活かし、左辺を文字だけにする過程を見たときに、見た目上の式の変化のことを移項と呼んでいる。

のです。

 

これで、移項をしたときになぜ符号が変わるのか?がわかりましたね。

それは、左辺を文字(上の例では\(a\))だけにするために、消したい項の逆符号を両辺に足す(あるいは引く)からなのです。

 

計算するときに大切なことは、移項の意味を知っておくということよりも方程式の性質を知っておくということです。

方程式の性質。それは、「両辺に同じ操作をしても方程式は成り立ったまま」でした。これを必ず覚えておきましょう。今後、様々な計算が登場したときにも混乱なく理解できるようになります。

 

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まとめ

では、ここで紹介したことをまとめましょう。

 

移項は方程式を解くために使用されるものです。

移項は、項を移動させる操作のことであり、その際、移動させた項の符号が逆になることに注意が必要でした。

 

そして、移項は方程式の性質を利用して両辺に同じ操作をしたときに、途中計算式を見ると項が移動して見えることから名づけられたものです。


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