【中学2年数学(確率)】3つ以上のサイコロが出てくる確率の問題を攻略しよう


- 3つ以上のサイコロが登場する確率問題の解き方を知りたい
- サイコロの問題に使える公式を知りたい
- 3つ以上のサイコロの例題を知りたい
ここは、3つや4つのサイコロが登場する確率の問題を攻略するためのページです。
このような3つ以上のサイコロが登場する確率の問題では、便利な公式があります。
それを使えば、比較的簡単に問題が解けてしまうでしょう。
実際に例題を解きながら、公式の使い方をマスターしていきましょう。
3つ以上のサイコロが登場する確率の問題を攻略しよう
ここでは、サイコロが3つ以上登場する場合の確率の問題について、解き方や注意するポイントを解説していきます。
サイコロが3つ登場する場合は、サイコロが2つ登場する場合と比べて少し難易度が上がります。
まだサイコロが2つ登場する場合を読んでない人は、以下のページから学ぶことをオススメします。
2つのサイコロの場合は表を使って簡単に解くことができました(以下のような表を使って解いた)。
しかし、3つのサイコロの場合は、表を使った解き方はできません。
これが、少し難易度が上がる理由です。
しかし、サイコロの確率の問題を解くための、便利は公式は存在します。
では、問題を解きながら、コツと重要なポイントを学んでいきましょう。
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確率の公式とサイコロのための公式
問題を解く前に、まずは確率の公式の復習からしておきましょう。
確率の公式は、
$$\text{確率} = \frac{ある条件になる場合の数}{すべての場合の数}$$
でしたね。
公式について詳しくは、以下のページをご覧ください。
基本的に、確率はこの公式だけですべての問題が解けてしまいます。
しかし、この公式をサイコロの問題を解くために、もっと便利にしたものが、
$$\text{確率} = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^n}$$
です。
ここで、\(n\)は振ったサイコロの数です。
この公式がなぜ成り立つかはのちほど説明するとして、これを使って問題を解いていきましょう。
3つのサイコロが同じ目になる確率
はじめの問題は次のような問題を考えます。
3つのサイコロを振ったとき、すべての目が同じである確率はいくらか
さっそく、上で紹介したサイコロの確率の公式を使いましょう。
$$\text{確率} = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^n}$$
でしたね。
まず、\(n\)にサイコロの数を入れます。
いま、サイコロの数は3つなので、\(n=3\)を入れて、
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^3}
\end{align}
ですね。
ここでは、あえて\(6^3\)は計算しません。
この理由は、後々このようにしておいた方が計算がやりやすいからです。
ここは結構大事なポイントですので、覚えておきましょう。
次に、”ある条件にサイコロがなる場合の数”を考えていきます。
ここでの”ある条件”とは、3つのサイコロが同じ目になることです。
ある条件:3つのサイコロが同じ目になること
このようになるのは、以下のように6パターンしかないことがすぐにわかるでしょう。
- 1-1-1
- 2-2-2
- 3-3-3
- 4-4-4
- 5-5-5
- 6-6-6
よって、”ある条件にサイコロがなる場合の数”は\(6\)ということになります。
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^3} \\
& = \frac{6}{6^3} \\
& = \frac{1}{6^2} \\
& = \frac{1}{36}
\end{align}
ですね。
よって、例題①の答えは\(\frac{1}{36}\)となります。
どうでしょうか?うまく公式が使えましたね。
最後の計算は、\(6^3\)をそのまま残しておいたことで、計算が簡単にできたことに注目してくださいね。
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4つのサイコロが同じ目になる確率
次は、サイコロが4つに増えた場合です。
4つのサイコロを振ったとき、すべての目が同じである確率はいくらか
解き方は3つのサイコロの場合と同じです。
まずは公式の\(n\)にサイコロの数を入れましょう。
すると、
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^4}
\end{align}
ですね。
次に、”ある条件”すなわち”すべてのサイコロが同じ目になること”の場合の数を調べると、
- 1-1-1
- 2-2-2
- 3-3-3
- 4-4-4
- 5-5-5
- 6-6-6
の6パターンです。
よって、公式に代入して計算すると、
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{すべてのサイコロが同じ目になる場合の数}{6^4} \\
& = \frac{6}{6^4} \\
& = \frac{1}{6^3} \\
& = \frac{1}{216}
\end{align}
となります。
よって、例題②の答えは、\(\frac{1}{216}\)となります。
サイコロが3つの場合に比べて、かなり低い確率となりましたね。
ちなみに、5つのサイコロの目がすべて同じ目(ゾロ目)になる場合は、以下のページで紹介しています。
興味があれば、息抜きにのぞいてみてくださいね。
3つのサイコロの目の積が奇数になる確率
では、第3問です。
3つのサイコロを振ったとき、すべての目の積が奇数である確率
これは、少し難しいですね。
まず、サイコロは3つですので、公式は、
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^3}
\end{align}
ですね。
いまの問題では、”ある条件”とは”3つのサイコロの目をすべて掛けたとき、奇数となる場合”です。
そこで、3つのサイコロの目をすべて掛けたとき、それが奇数である場合はどんなときがあるかを考えてみましょう。
まずは、3つのサイコロのうち、すべてが偶数の場合はどのようになるかを考えます。
例えば、3つのサイコロの目が\(2, 4, 6\)のとき、これらの積は、
$$2 \times 4 \times 6 = 48$$
となり、偶数となります。
これは、ダメですね。
このようにすべての偶数と奇数の組み合わせについて調べていくと、
- 偶数×偶数×偶数=偶数
- 偶数×偶数×奇数=偶数
- 偶数×奇数×奇数=偶数
- 奇数×奇数×奇数=奇数
となります。
このように、3つのサイコロの目がすべて奇数でなければ、3つの数の積は奇数にならないのですね。
これは、少し考えると当然のことで、
どんな整数でも、\(2\)を掛ければ偶数
になってしまいます。
そして、\(2\)以外の偶数は必ず、因数分解すると\(2\)が使われているからです。
さて、3つのサイコロすべてが奇数になる場合の数を調べればよいことがわかりました。
サイコロの目は、1~6までの目がありますが、その中で奇数の目は\(1, 3, 5\)の3つです。
よって、3つのサイコロの目が奇数である場合の数は、
$$3 \times 3 \times 3$$
となります。
これを、公式に代入して、
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^3} \\
& = \frac{3 \times 3 \times 3}{6 \times 6 \times 6} \\
& = \frac{1 \times 1 \times 1}{2 \times 2 \times 2} \\
& = \frac{1}{8}
\end{align}
となります。
よって、例題③の答えは\(\frac{1}{8}\)ですね。
この問題は、”ある条件にサイコロがなる場合の数”を少し考えなければいけませんでしたので、難しかったですね。
ここで覚えて欲しかったのは、サイコロの問題はどんなときでも以下の公式に当てはめて考えると、必ず解けるということです。
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^\text{サイコロの数}}
\end{align}
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なぜ公式が成り立つのか
では、最後になぜ公式、
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^\text{サイコロの数}}
\end{align}
が成り立つのかを説明しましょう。
通常の確率の公式は、
$$\text{確率} = \frac{ある条件になる場合の数}{すべての場合の数}$$
でした。
二つの公式を比べると、分子の部分はサイコロという言葉が付け加わっただけで、実質的には同じことを言っています。
実質変わっているのは、分母の部分だけです。
”すべての場合の数”が”\(6^\text{サイコロの数}\)”となっています。
しかし、これも同じことなのです。
サイコロは6つの目を持っていますが、1つのサイコロの場合のすべての場合の数は、\(6^2\)通りですね。
また、2つのサイコロの場合のすべての場合の数は、\(6 \times 6 = 6^2\)通りです。
さらに、3つのサイコロの場合のすべての場合の数は、\(6 \times 6 \times 6 = 6^3\)通りです。
このように、サイコロの場合は、すべての場合の数の計算は、
$$6^\text{サイコロの数}$$
でできるのです。
ですので、サイコロの場合は確率の公式を、
\begin{align}
\text{確率} & = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^\text{サイコロの数}}
\end{align}
と変形できるのですね。
まとめ
お疲れさまでした。
ここでは、サイコロが登場する確率の問題について、説明しました。
覚えて欲しいのは、サイコロに問題に使える確率の公式です。
この公式を使うことで計算も早くなりますし、ミスも減るでしょう。
公式を覚えた後は、たくさん問題を解きましょう。
そうすることで、必ず使いこなせるようになりますよ。
では、最後に重要なポイントをまとめて終わります。
サイコロが3つ以上登場する確率の問題は、表を使った解き方が使えないため、少し難易度が上がる。
そんなサイコロが3つ以上出てくる確率の問題には、以下の公式を使おう。
$$\text{確率} = \frac{ある条件にサイコロがなる場合の数}{6^n}$$
\(n\)はサイコロの数
問題をたくさん解いて、公式を使えるようにしよう。
では、また会いましょう。
何かあれば、以下のコメント欄から質問してくださいね。
ディスカッション
コメント一覧
全ての表面の重さが同じ条件であれば、確率は必ず同数となり自然界はバランスを採っている。
φ(゚Д゚ )フムフム…
表面の重さが同じ条件で握った場所が同じならば、結果は必ず同数となるこれは自然界がバランスを採っているからであります。
なかなかやるなお前