サイコロを5個振ってゾロ目が出る確率 – これと同じ確率の現象は?

サイコロを5個振ってゾロ目の出る確率はどのくらいでしょう?
数学のテストなどで出てきそうな問題ですね。
かなり小さいことは想像がつきますが、実際に計算して確率を求めてみましょう。
また、サイコロが増えると確率はどのように変化していくのでしょうか。これについても後半に述べようと思います。
サイコロを5個振ってゾロ目が出る確率を計算する
サイコロを5個振ってゾロ目が出る確率はどの程度でしょうか?
先に答えを言ってしまいます!
5個のサイコロでゾロ目が出る確率は、
$$\text{5個のサイコロでゾロ目が出る確率} = \frac{1}{1296}$$
です。
以下で、このような確率がどうやって計算されたかを詳しく見ていくことにしましょう。
5つすべてのサイコロが”一の目”になる確率
まずは5つすべてのサイコロが”一の目”になる確率を求めてみます。
サイコロ1個が一の目になる確率は、
$$\text{サイコロ1個が一の目になる確率} = \frac{1}{6}$$
となります。
これは、サイコロには1~6までの数字が6面あるからですね。
では、サイコロ2個の場合はどうでしょうか?
この場合は1つのサイコロで一の目が出て、なおかつもう一つのサイコロでも一の目が出ないといけません。
1個のサイコロで一の目が出る確率は\(\frac{1}{6}\)ですから、2個のサイコロが同時に一の目を出す確率は、両方の確率を掛け算して、
$$\text{2個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率} = \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{1}{36}$$
となります。
2個のサイコロを36回振って1回出るか出ないかというところですね。
クラスで一斉に試したら、「一人いるかなぁ」ぐらいの確率です。
ここで、先ほどの式の途中に出てきた、
$$\frac{1}{6} \times \frac{1}{6}$$
は別の書き方をすれば、
$$\frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = \left( \frac{1}{6} \right)^2$$
と表すこともできます。
この調子でどんどんサイコロの数を増やしていきましょう。
3個のサイコロではどうでしょうか?
3個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率は、
$$\text{3個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率} = \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = \left( \frac{1}{6} \right)^3 = \frac{1}{216}$$
です。
4個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率は、
$$\text{4個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率} = \left( \frac{1}{6} \right)^4 = \frac{1}{1296}$$
です。
ついに、5個です。5個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率は、
$$\text{5個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率} = \left( \frac{1}{6} \right)^5 = \frac{1}{7776}$$
となります。
これはかなり低い確率ですね。7776回に1回あるかないかです。
学校の全学年の生徒が一斉に振っても、誰も出ないかもしれません。そんな低い確率です。
5つのサイコロが”ゾロ目”になる確率
上では、5個のサイコロがすべて”一の目”になる確率を計算しました。
しかし、思い出しましょう。求めたいのは、
5個のサイコロが”ゾロ目”になる確率
です。
つまり、”一の目”だけに限らなくてもよいのです。”二の目”、”三の目”…”六の目”でもよいのです。
5個のサイコロで”一のゾロ目”が出る確率は、
$$\text{5個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率} = \frac{1}{7776}$$
でした。
この確率は、”二のゾロ目”、”三のゾロ目”、…、”六のゾロ目”でも同じ確率でしょう。
サイコロは1~6までの数が出る確率は同じなのですからね。
ということは、ゾロ目はサイコロの目が1~6までの六つありますから、その中のどれでも良いと考えると、
$$\text{5個のサイコロで一の目のゾロ目が出る確率} = \frac{1}{7776}$$
に\(6\)を掛けて、
$$\text{5個のサイコロでゾロ目が出る確率} = \frac{1}{7776} \times 6 = \frac{1}{1296}$$
となります。
まだまだ小さな確率ですが、これなら学校の全校生徒でいっぺんに振ると、誰か一人はゾロ目が出ているかもしれませんね。
まとめ
まとめると、5個のサイコロでゾロ目が出る確率は、
$$\text{5個のサイコロでゾロ目が出る確率} = \frac{1}{1296}$$
です。
ただし、サイコロの目を何か一つの数に限定すると(例えば五の目だけ)、
$$\text{5個のサイコロで一つの数のゾロ目が出る確率} = \frac{1}{7776}$$
となります。
5個のサイコロでゾロ目が出る確率は何の確率と同じ?
$$\text{5個のサイコロでゾロ目が出る確率} = \frac{1}{1296} = 0.07716%$$
ですが、この確率はどんな現象の確率と同じくらいなのでしょうか?
それは以下のような確率があります。
コインの表が10回連続で出る確率
”5個のサイコロでゾロ目が出る確率”は”コインの表が10回連続で出る確率”とだいたい同じくらいです。
コインの表が10回連続で出る確率は、
$$\text{コインの表が10回連続で出る確率} = \left( \frac{1}{2} \right)^10 = 0.09766%$$
です。
少しだけ、こちらの確率の方が高いですね。
40人クラスの全員が30回挑戦すれば一回くらい出る
1組40人のクラス全員が5個のサイコロを30回ずつ投げれば、一回くらいは出るかもしれません。
出合った人の誕生日が同じで、さらに血液型が同じ確率
あなたが今日初めて出会った人が、あなたの誕生日と同じ確率は、
$$\text{誕生日が同じ確率} = \frac{1}{356} = 0.27397%$$
です。まだ確率が高いですね。
誕生日が同じで、さらに血液型も同じである確率は、
$$\text{誕生日が同じ確率} = \frac{1}{356} \times \frac{1}{3} = 0.091324%$$
となり、少しだけこちらの方が起こりやすいですが、大体同じくらいになりました。
ちなみに、血液型はタイプによって割合が変わってきますので、厳密には血液型はタイプによって確率は変わってきます。
O型、A型の人は大体3割なので、上の確率でよいでしょう。
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\(X\)個のサイコロを振ったときにゾロ目がでる確率は?
5個のサイコロでゾロ目が出る確率は以下の式で求めることができました。
$$\text{5個のサイコロでゾロ目が出る確率} = \left( \frac{1}{6} \right)^5 \times 6 = \frac{1}{1296}$$
ということは、\(X\)個のサイコロを振ったときにゾロ目が出る確率は、
$$\text{\(X\)個のサイコロでゾロ目が出る確率} = \left( \frac{1}{6} \right)^X \times 6$$
で求めることができますね。
\(X\)が\(2\)~\(10\)までのときの確率を表にしてみましょう。
\(X\)個のサイコロ | ゾロ目が出る確率 |
---|---|
2 | 1/6=16.7% |
3 | 1/36=2.78% |
4 | 1/216=0.463% |
5 | 1/1296=0.0772% |
6 | 1/7776=0.0129% |
7 | 1/46656=0.00214% |
8 | 1/279936=0.000358% |
9 | 1/1267616=0.0000595% |
10 | 1/10077696=0.00000992% |
11 | 1/60466176=0.00000165% |
ちなみに、年末ジャンボ宝くじの1等が当たる確率は0.00001%ですので、サイコロを10個振ってゾロ目が出る確率とほとんど同じです。
年末ジャンボ宝くじが当たる確率に関する記事はこちらをどうぞ↓
まとめ
- サイコロを5個振ってゾロ目が出る確率は\(\frac{1}{1296}=0.0772%\)である
- サイコロを5個振って特定の目のゾロ目が出る確率は\(\frac{1}{7776}=0.00129%\)である
- サイコロを5個振ってゾロ目が出る確率は、コインを投げて連続して10回表が出る確率とほぼ等しい
ディスカッション
コメント一覧
>Xが2~10までのときの確率を表にしてみましょう。
4個目以降が間違ってると思いますが?
↓
1/216=0.462962962%
ご指摘ありがとうございます。
サイコロ4つの場合が抜けておりました。
修正しました。