マンホールの蓋はなぜ丸い?円以外の形はダメなの?

2020年5月19日

この記事ではこんなことを書いています

マンホールの形はなぜ丸いのでしょうか?

それには、いろいろな理由が考えられます。

ここでは、マンホールの形が円形である理由を、思いつく限り挙げてみました。

みなさんも一緒に理由を考えてみましょう!

マンホールの蓋の形が丸い理由を考えてみよう

外に出たときマンホールをみたことがあると思います。マンホールの形を想像してみてください。

大抵の場合、マンホールの形は丸いですよね。数学的な言い方をすれば、”円”になります。

なぜマンホールの形は円なのでしょうか?三角形や四角形ではダメなのでしょうか?

 

実は、この問題がそのままマイクロソフト社の入社試験に出たことがあるのです。

では、理由を考えてみましょう。ちなみに、本当の理由はわたしは知りません。わたしなりにいろいろ考えたことや一般的に言われていることを考察したりしているだけなのでご了承ください。

 

理由その①:マンホールの蓋を作る段階で加工しやすいから

数学とは関係ないですが、まず第一にマンホールの蓋を作る段階で加工しやすいということがあるのではないでしょうか。

私たちが工作で、粘土を使って何かを作るときを想像しましょう。三角形や四角形を作るのは結構難しいのもです。注意しないと形がいびつになってしまったりします。

一方、円であれば比較的簡単に作ることができます。角がないということも作りやい理由の一つでしょう。

同じようにマンホールの蓋を作るときも三角形や四角形、そしてその他の複雑な形にするよりも円にした方が作りやすいのかもしれません。

 

しかし、マンホールの蓋は鉄で作られています。粘土ではありません。作り方は、まず鉄を流し込む型を作ってその中に溶かした鉄を流し込んで作ると思われます。

この方法だと、どんな形でも作りやすいさは関係なさそうですね。”マンホールの蓋を作る段階で加工しやすいから”という理由はあまりないのかもしれません。

 

理由その②:運びやすいから

二つ目の理由として、”運びやすいから”という理由はどうでしょうか。先ほど述べたように、マンホールの蓋は鉄です。そのため、かなりの重さでしょう。

マンホールの蓋を運ぶという作業は重労働になると想像できます。そんなとき、円であれば蓋を縦にして転がして運ぶことができます。

これは、三角形や四角形ではできない円だけのメリットですよね。”運びやすいから”という理由は結構あるのかもしれません。

でも…私はマンホールの蓋を開けている場面を見たことがあります。そのときは、マンホールの蓋に棒を引っかけて引きずるようにして開けていました…

転がしているところは見たことがありません…

 

理由その③:人や物の出入りしやすいから

マンホールの中に何があるのか詳しくは知りませんが、作業員が中に入っていったり、作業器具や作業部品などを中に運ぶ必要もあるでしょう。

そんなとき、一番人や物の出入りがやりやすいのが”円”ではないでしょうか。

その理由は、多くの図形の中で、図形のまわりの長さが同じとき、一番図形の面積が大きくなるのが円だからです。このことに関しては下の記事で詳しく紹介していますので、興味のある方は読んでみてください。

マンホールの穴の面積が一番大きくなるように作った方がコスト的にも良いですよね。

 

理由その④:マンホールの蓋が落ちないように

さて、やっと本題です。一般的に、マンホールが丸い理由、それは”マンホールの蓋が落ちないように”と言われています。今回はこのことについて詳しく話していきます。

なぜマンホールの形が円だと落ちないのか?それは、マンホールの蓋がどのような向きになっても幅が変わらないからです。

マンホールの穴の大きさは蓋が落ちないように、蓋よりも少しだけ小さくなっているはずです。
そして、マンホールの蓋がどんな向きになっても幅が変わらないので、穴に落ちてしまうことはありません。

以下で詳しくみていきましょう。

 

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四角形や三角形だと穴に落ちる

四角形や三角形のマンホールがあったと想像してみましょう。下の図のような形です。

外側の実線がマンホールの蓋で、内側の点線がマンホールの穴です。穴は蓋が落ちてしまわないように蓋よりの少しだけ小さいのです。

では、点線で示したマンホールの穴に蓋が落ちてしまうことはあるのでしょうか?

四角形も三角形も蓋を立てて穴を通してみましょう。下の画像は上から重ねたマンホールの蓋が立ってると思ってみてください(立ってるように描くのは難しかったので絵では横になったままですが…)。

落とそうとしている蓋の幅は、赤の点線で描いた幅です。どちらの形も穴の幅よりも蓋の幅が小さくなってしまってますね。

よって、三角形や四角形の蓋は落とそうと思えば落ちる、すなわち落ちてしまう可能性があるということです。

 

丸いと落ちない

では、実際のマンホールの形である”円”の場合ではどうなるでしょうか?

これも蓋を立てて落としてみましょう。

円はどの向きにしても幅は常に一定ですよね。なので、穴に落ちることはないのです。

これで、マンホールの形が丸い理由が分かりました。もちろん、色々なその他にも色々な理由があるかもしれませんが。

 

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”円”しかダメなの?

マンホールの形に”円”が適していることは分かりましたが、”円”以外で穴に落ちてしまわない形はないのでしょうか?

実はあるんです!その形の名前は、”ルーローの三角形”です。三角形以外にも”ルーローの五角形”や”ルーローの七角形”などもあります。

ルーローの三角形は、下の図のような形をしています。

三角形が少し太ったような形ですね。なぜマンホールの形がルーローの三角形だったら穴に落ちないかはまたの機会に紹介しましょう。

 

まとめ

  • マンホールの蓋がなぜ円形であるかを考えてみた
  • その理由は、以下のようなものが考えられる
    1. マンホールの蓋を作る段階で加工しやすいから
    2. 運びやすいから
    3. 人や物の出入りしやすいから
    4. マンホールの蓋が落ちないように
  • この中でもマンホールの蓋が落ちてしまわないようにという理由が有名
  • 四角形や三角形では、幅が穴よりも小さくなる角度があり落ちてしまう危険がある
  • 落ちない形は円だけでなく、ルーローの三角形という形もある

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