同じクラスに同じ誕生日の人がいる確率はどのくらい? – 人間の直観は信じるな!

2018年2月19日

この記事はこんなことを書いてます

学校の同じクラスに同じ誕生日のペアがいる確率はどのくらいでしょうか?これは、”誕生日のパラドックス”として有名な確率の問題です。

人間の確率に対する直観は、とてもアテになりません。数学者でも確率を直観では正確に認識できないことも証明されています。

ここでは、自分の直観と事実がどれほどズレていることがあるのかを実感できるでしょう。

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自分と同じ誕生日の人がいる確率は?

学校の同じクラス内で自分と同じ誕生日の人がいる確率はどのくらいでしょうか?

感覚的にはかなり確率は低そうですよね。

一年は356日ありますので、誕生日も365パターンあることを考えると、自分と同じ誕生日の人が一人でもいると「すごい偶然だなぁ」という感じがします。

 

では、実際に計算してみましょう。

1クラス40人だとします。計算方法は、

まず、”自分以外の他の人の誕生日がすべて自分の誕生日と違う確率”を考えて、その確率を100%から引いてやった確率が、”一人でも自分と同じ誕生日がいる確率”

となります。これだけではわかりにくかもしれませんので、以下で具体的に計算手順を説明していきます。

分かりやすくするため、具体的に自分の誕生日を2月5日としましょう。

例えば、A君というクラスメイトがいたとします。Aくんの誕生日が自分と同じでない場合は2月5日以外の何日でもよいので、一年間365日中の364日のどれでもよいということになります。

確率で書くと、

$$\text{Aくんの誕生日が自分と違う確率}=\frac{364}{365}$$

です。

 

クラスメイトは、Aくんを入れて39人(自分を除いた)いるので、彼らについてもそれぞれ、自分と違う誕生日の確率は、

$$\text{自分と誕生日が違う確率} = \frac{364}{365}$$

となるでしょう。

そして、彼らのすべてが自分とは誕生日が異なるという確率は、39人分掛けることで導けます。

$$\frac{364}{365} \times \frac{364}{365} \times \frac{364}{365} \times \cdots \text{(39回掛ける)}$$

これの答えは、

$$\frac{364}{365} \times \frac{364}{365} \times \frac{364}{365} \times \cdots \text{(39回掛ける)} = 0.899 = 約90\%$$

となり、”40人すべてのクラスメイトが自分とは違う誕生日の確率”、すなわち”自分と同じ誕生日の人がいない確率”は約90%ということです。

これから逆に、一人でも自分と同じ誕生日の人がいる確率は、

$$1 – 0.899 = 0.101 = 約10\%$$

と計算できます。

10%は低いですね。これじゃあ、中学校や高校生活で自分と同じ誕生日の人が一人も同じクラスにいなかったとしても不思議ではありません。

 

では、自分だけではなく、クラスの生徒全体ではどうでしょうか?

次は、あるクラスで同じ誕生日のペア(トリオ以上も含む)がいる確率を考えてみましょう。

つまり、いまあなたが中学生だとして、自分のクラスに同じ誕生日のペアが存在しているかどうかを考えるのです。

 

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クラスで同じ誕生日のペア(トリオ以上も含む)がいる確率

ここまで、自分と同じ誕生日を持つ人が40人クラスに一人でもいる確率は10%程度であるという結果でした。

その結果をみなさんはどう感じましたか?

  • 「そんなもんだ」
  • 「意外と高い確率だぁ」
  • 「ふーん、で?」

など感想は様々でしょう。

 

次は、あるクラスで同じ誕生日のペア(トリオ以上も含む)がいる確率を考えてみましょう。

自分だけではなく、クラスメイト全員を調べて同じ誕生日がいないかチェックするのです。

前回と同じように、クラスの人数は40人とし、まずは、クラスメイト全員の誕生日が異なっている確率を求めましょう。そして、その逆の確率(100%からその確率を引いたもの)が、”あるクラスで同じ誕生日のペアが一組でもいる確率”となります。

はじめは、ある一人の誕生に注目します。A君の誕生日に注目することにしましょう。A君の誕生日は、365日のどの日でも取り得るので確率としては、

$$\frac{365}{365} = 1$$

です。

次に、B君を考えてみましょう。B君はA君と同じ誕生日にはなってはいけないので、B君の誕生日は365日中の364日です。ここまでの確率は、A君の確率も一緒に考えて、

$$\frac{365}{365} \times \frac{364}{365}$$

となります。

さらに、C君はA君とB君の2つの誕生日と重複してはいけないため、C君の誕生日は365日中の363日です。ここまでの確率は、A君とB君の確率も一緒に考えて、

$$\frac{365}{365} \times \frac{364}{365} \times \frac{363}{365}$$

となりますね。

このように、D君、E君…と40人分続けていけば、すべての生徒の誕生日が違うクラスが生まれます。確率を書くと下のようになります。

$$\frac{365}{365} \times \frac{364}{365} \times \frac{363}{365} \dots \times \frac{326}{365}$$

分母はずっと同じですが、分子の数が1ずつ減っていってますね。40人なので、365から40人分だけ1ずつ小さくした326までです。

これを計算すると、

$$\frac{365}{365} \times \frac{364}{365} \times \frac{363}{365} \dots \times \frac{326}{365} = 0.109\cdots = 約10.9\%$$

となります。すべての生徒の誕生日は違う確率は約10.9%です。

最後に、100%からこの確率を引くことで、クラスで同じ誕生日のペアがいる確率が求まり、

$$100\% – 10.9\% = 89.1\%$$

です。

つまり、

クラスで同じ誕生日のペアがいる確率は約90%もある

という結果になりました。

わたしが初めてこの事実を知ったときは、衝撃的でした。こんなに確率が高いのですね。

あなたのクラスにも高確率で同じ誕生日のペアがいますよ!

 

クラスの人数が変わったら?

上ではクラスの人数が40人だとして、話を進めてきましたが、調べる人数が変わるとどうなるのでしょうか?

少しだけ数式を紹介しながらお話しますが、結果だけ見たいという人は、下の方の表まで読み流してもらえれば結構です。

 

まず、復習ですが40人クラスで、誕生日が同じペアがいない確率は、

$$\frac{365}{365} \times \frac{364}{365} \times \frac{363}{365} \dots \times \frac{326}{365}$$

で計算できました。そこから、誕生日が同じペアがいる確率は、100%からこの確率を引けばよかったので、

$$1 – \frac{365}{365} \times \frac{364}{365} \times \frac{363}{365} \dots \times \frac{326}{365}$$

です。これを高校数学で習う記号を使って書くと、

$$1 – \frac{_{365}P_{40}}{365^{40}}$$

となります。この”40″の部分がクラスの人数ですので、この数を変更してやればいろんな人数についての確率を計算できることになります。

したがって、上の式の”40″をnと置いてみましょう。

$$1 – \frac{_{365}P_{n}}{365^{n}}$$

このnを様々な数に変えてみましょう。下にnが5から80まで変化させた場合の誕生日が同じペアがいる確率を表にしました。ただし、数が多いので5ずつ増やしています。

n(クラスの人数) 誕生日が同じペアがいる確率(%) n(クラスの人数) 誕生日が同じペアがいる確率(%)
5 2.71 55 98.62
10 11.69 60 99.41
15 25.29 65 99.76
20 41.14 70 99.91
25 56.86 75 99.97
30 70.63 80 99.99
35 81.43
40 89.12
45 94.09
50 97.03

5人では、誕生日が同じペアがいる確率は2.71%と感覚通り低いですね。仲の良い5人グループ内で同じ誕生日のペアがいると、それは結構な偶然と言えるでしょう。

そこから20人になると、一気に41.14%まで上がります。これではもう偶然とは言えないでしょう。男女共学で、クラスの男子内だけでも結構な確率で同じ誕生日のペアがいるということですね。

25人でついに50%を超えます。これは、25人集まれば、ペアがいる確率の方が高いということです。ちなみに、表には載せてませんが、23人で約50%となり、確率が半々になります

40人の時はすでにみてきた通り、約90%です。

50人になると、約97%と同じ誕生日のペアがいない確率の方が非常に珍しいということになります。

80人になると、99.99%であり、ほぼ確実に同じ誕生日のペアが存在しますね。

これをグラフにすると、

となります。自分のクラスの人数(横軸)とクラス内で同じ誕生日のペアがいる確率(縦軸)を見比べてみてくださいね。

 

どうでしたでしょうか?同じクラスに同じ誕生日のペアは思ったより高い確率で存在します。

ここでは、誕生日に関して人間の感覚と実際の確率にズレがあることを紹介しました。その他にも人間の感覚と実際の確率とに大きなズレがあるケースというのは多く存在します。

人間の直観がいかに確率に弱いかがわかりますね。それが数学の面白いところでもあります。

 

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まとめ

  • ”誕生日のパラドックス”では、人間の直観が確率に対していかに不正確であるかを知ることができる
  • 40人のクラスがあれば、同じ誕生日のペアがいる確率は約90%もある
  • 23人のときペアがいる確率といない確率が同じになる(つまり、どちらも50%)
  • 80人もいれば、ほとんど100%ペアはいる

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