ジャンケンで”あいこ”になる確率は? – いつまでも勝負が決まらない!

2020年1月16日

この記事ではこんなことを書いています

みなさん、ジャンケンは日常生活でよく使うでしょう。

ジャンケンの素晴らしいところは、ジャンケンする人数が何人であっても、使えるということです。

しかし、ときには大人数でジャンケンして、あいこが続き、なかなか勝負が決まらないという経験をしたことはないでしょうか?

ここでは、ジャンケンであいこになる確率が、人数によってどのように変わるかを調べていきます。

ジャンケンで”あいこ”になる確率はどれくらい?

みんさんは、

みんなでジャンケンをしているとき、なかなか勝負が決まらない!

という経験はないでしょうか?

 

例えば、2,3人や4人ぐらいまでなら、すぐに勝負が決まります。

しかし、5,6人でジャンケンをすると、なかなか勝負が決まらないことがありますよね。

何回も、

「あいこでしょ!あいこでしょ!」

を繰り返すことになります。

 

ここでは、\(n\)人でジャンケンをしたとき、あいこになる確率を調べてみましょう。

 

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2人でジャンケンをした場合

まずは、2人でジャンケンをした場合にあいこになる確率を求めていきましょう。

2人をAさんとBさんとします。

AさんとBさんの出すジャンケンの手(”グー”、”チョキ”、”パー”)は、どれも同じ確率であるとします。

\begin{align}
\text{“グー”を出す確率} = \frac{1}{3} \\
\text{“チョキ”を出す確率} = \frac{1}{3} \\
\text{“パー”を出す確率} = \frac{1}{3} \\
\end{align}

 

例えば、Aさんが”グー”を出したとき、あいこになるのは、Bさんも”グー”を出した場合です。

Bさんが”グー”を出す確率は\(\frac{1}{3}\)なので、この確率は\(\frac{1}{3}\)です。

 

”グー”の場合に限らず、あいこになる確率は\(\frac{1}{3}\)です。

よって、2人でジャンケンをした場合あいこになる確率は、

$$\text{2人でジャンケンをした場合あいこになる確率} = \frac{1}{3}= 33.33\%$$

となります。

 

3人でじゃんけんをした場合

次に、3人でジャンケンした場合はどうでしょうか?

 

まずは、あいこになる条件を考えてみましょう。

それは、

  • 3人全員が違う手を出した場合
  • 3人全員が同じ手を出した場合

になります。

 

3人全員が違う手を出す組み合わせの数は、

  1. ”グー” – ”チョキ” – “パー”
  2. ”グー” – ”パー” – “チョキ”
  3. ”チョキ” – ”グー” – ”パー”
  4. ”チョキ” – ”パー” – ”グー”
  5. ”パー” – ”グー” – ”チョキ”
  6. ”パー” – ”チョキ” – ”グー”

の6通りです。

また、3人全員が同じ手を出す組み合わせは、

  1. ”グー” – ”グー” – ”グー”
  2. ”チョキ” – ”チョキ” – ”チョキ”
  3. ”パー” – ”パー” – ”パー”

の3通りです。

 

つまり、あいこになるすべての組み合わせは$3+6=9$となります。

 

そして、3人が出す手のすべての組み合わせの数は、

$$\text{3人が出す手のすべての組み合わせの数} = 3 \times 3 \times 3 = 27$$

の27通りです。

 

よって、あいこになる確率は、

$$\text{3人でジャンケンしてあいこになる確率} = \frac{9}{27} = \frac{1}{3}$$

ですね。

2人でジャンケンする場合と同じ確率となりました。

 

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4人でジャンケンする場合

では、4人でジャンケンする場合はどうでしょうか?

4人の場合はあいこになる場合の数を数えるのは大変ですので、勝負が決まる場合を考えてましょう

 

例えば、勝負が決まる場合は、4人全員が”グー”か”パー”を出したときです。

ただし、全員が同じ手を出したときは、勝負は決まりません。

 

4人が”グー”と”パー”を出すときの組み合わせの数は、

$$\text{4人が”グー”と”パー”を出すときの組み合わせの数} = 2^4 = 16$$

となり16通りです。

よって勝負が決まる場合は、ここから全員が同じ手になる”全員がグーを出す場合”と”全員がパー”を出す場合の2通りを引いて、

$$\text{4人が”グー”と”パー”を出すときの勝負が決まる組み合わせの数} = 2^4 -2 = 14$$

となります。

 

いまは、”グー”と”パー”について考えましたが、他の

  • ”グー”と”チョキ”
  • ”チョキ”と”パー”

についても同じように考えることができるので、勝負が決まる場合の数は、

$$\text{勝負が決まる場合の数} = 14 \times 3 = 42$$

となり、42通りです。

 

最後にすべての場合の数ですが、これは4人でジャンケンをしているため、

$$\text{すべての場合の数} = 3^4 = 81$$

81通りとなります。

よって、勝負が決まる確率は、

$$\text{勝負が決まる確率} = \frac{42}{81} = 51.85\%$$

となります。

 

これより、逆にあいこになる(勝負が決まらない)確率は、

$$\text{あいこになる確率} = 1 – 51.85\% = 48.15\%$$

です。

約半分の確率であいこになるのですね。

2人や3人でジャンケンをする場合よりも、あいこになる確率が上がりました。

 

\(n\)人でジャンケンをする場合

では、4人でジャンケンをする場合と同じ考え方で、\(n\)人でジャンケンをする場合を考えてみましょう。

 

\(n\)人でジャンケンをした場合に勝負が決まる場合を考えます。

”グー”と”パー”で勝負が決まる場合の数は、

$$\text{”グー”と”パー”で勝負が決まる場合の数} = 2^n -2$$

ですね。

最後の\(-2\)は、全員が”グー”と”パー”の場合を引いています。

 

残りの手、

  • ”チョキ”と”パー”
  • ”グー”と”チョキ”

の場合もあるため、勝負が決まる場合の数は、

$$\text{勝負が決まる場合の数} = 3(2^n -2)$$

となります。

 

最後に、すべての場合の数を求めると、ジャンケンは3通りの手の出し方があるので、

$$\text{すべての場合の数} = 3^n$$

です。

 

よって、勝負が決まる確率は、

$$\text{勝負が決まる確率} = \frac{3(2^n -2)}{3^n}$$

となります。

これより、あいこになる確率は、

$$\text{あいこになる確率} = 1 – \frac{3(2^n -2)}{3^n}$$

となります。

 

この式の\(\n)に何人でジャンケンするかという人数を入れれば、何人の場合でもあいこになる確率を求められますね。

以下に\(n\)が1人から20人までを入れて計算したときの表とグラフを示しましょう。

 ジャンケンをする人数(\(n\)) あいこになる確率(%)
2 33.33
3 33.33
4 48.15
5 62.96
6 74.49
7 82.72
8 88.39
9 92.23
10 94.81
11 96.54
12 97.69
13 98.46
14 98.97
15 99.31
16 99.54
17 99.70
18 99.80
19 99.86
20 99.91

ジャンケンをする人数が7人になると、あいこの確率が80%を超えます。

これは5回に4回はあいこになる確率です。

 

人数が10人になると、あいこになる確率は約95%です。

これでは、20回やってやっと1回決まるかどうかです。

 

20人では、99.9%があいこです。

1000回やって決まるかどうかですね。

 

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まとめ

  • ジャンケンする人数が2,3人の場合、あいこになる確率は33.33%
  • 人数が増えていくと、あいこになる確率も増えていく
  • 10人で約95%、20人で99.9%となる

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