ペアが50%の確率でいるための人数を知ることができる便利な計算式

2020年5月19日

この記事ではこんなことを書いています

ある集団にペアが50%の確率でいるための人数を簡単に知ることができる計算式を紹介します。

確率というのは数学の中でも人間の直観をよく裏切るものです。

いつでも冷静に物事を判断するには、きちんとした計算から求めることが重要でしょう。

ここで紹介する計算式を使って、直観ではなく論理的に確率を考えれるようになりましょう。

集団に50%の確率でペアが一組以上いるための数を知ることができる計算式

同じクラスに同じ誕生日のペアがいる確率はどれくらいでしょうか?

という問いに対して、以下の記事では詳しくその確率を計算しました。

 

この答えは、「40人のクラスだったら約90%の確率で同じ誕生日のペアがいる」ということでした。

かなり高い確率でクラスには同じ誕生日のペアがいるのでしたね。詳しくは上で紹介した記事をご覧ください。

 

また、50%、つまり半分の確率で同じクラスに誕生日のペアがいるという状況は、クラスの人数は23人の場合であるということも述べました。

この23人という数は、上の記事では少し計算がめんどくさい式に当てはめて、少しずつクラスの人数を増やしながら導きました。

しかし、そんな時間がかかる方法をとらなくても、

50%の確率でペアがいるためには何人必要であるか

を簡単に計算できる式があります。

それが、

$$1.18 \sqrt{n}$$

という式です。\(n\)には集団が取りうる選択肢の数が入ります。

 

例えば、同じ誕生日のペアがいる確率が50%になるクラスの人数を知りたい場合を考えましょう。

ここでの集団はクラスの人達です。

クラスの人達が取りうる選択肢の数は誕生日の日数、すなわち365日なので\(n\)は\(365\)となります。

実際に、\(n\)に\(365\)を代入して”同じ誕生日のペアがいる確率が50%になるクラスの人数”を計算すると、

$$1.18 \times \sqrt{365} \simeq 22.54$$

とおおよそ23人という数が導けましたね。

これは簡単ですね。

 

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いろんな計算をしてみよう

上記では、誕生日が一緒のペアが50%の確率で存在するには23人であるということを、

$$1.18 \sqrt{n}$$

から計算しました。

この式を使って、いろいろな計算を行ってみましょう。

 

誕生月が同じペアが50%になるための人数は?

誕生日ではなく、誕生が同じペアが50%の確率で存在する人数は何人でしょうか?

一年間で月は12月までありますので、\(n\)は\(12\)になります。上の式に代入して計算すると、

$$1.18 \sqrt{12} = 4.09$$

となります。ですので、4人いれば同じ誕生月のペアがいる可能性は50%ということです。

直感と比べてどうですか?「そんなもんかぁ」という感じでしょうか?それとも「たった4人でいいんだぁ」という感じでしょうか?

 

同じ体毛の数のペアが50%の確率でいる人数は?

次は、数が多いものに挑戦してみましょう。同じ体毛の数のペアが50%の確率でいる人数です。

人間の体毛は約500万本と言われています。

個人差を考えて、人間は400万本から600万本の体毛の人がいるとしましょう。

ただし、ここでは話を簡単にするため400万本から600万本までの範囲でどの本数でも同じ確率で存在するとします。

すると、人間は取りうる体毛の数は400万本から600万本の200万本です。つまり\(n\)は200万本です。

同じ体毛の数のペアが50%の確率でいる集団を作るためには何人必要でしょうか?計算しましょう。

$$1.18 \sqrt{2000000} = 1688.77$$

なんとたったの1689人です。

あなたの街にはもっと多くの人が住んでいると思います。ということは、その街には、ほぼ確実に同じ体毛の数のペアが存在しているのです。それも一組や二組ではないでしょう。もっと多くのペアがいるのです。

これは、驚きですね。

 

まとめ

  • 50%の確率でペアがいるための数を知ることができる簡単な式が存在する
  • それは、\(1.18 \sqrt{n}\)で計算できる(ただし、\(n\)は選択肢の数)
  • この式を使って色んな状況でペアいる確率を計算してみよう

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