【高校数学(三角比)】三角比の拡張 – 90°より大きいsin, cos, tanは簡単に求めることができる

2018年9月17日

このページは、このような人に向けた内容となっています

  • 三角比の拡張(\(90^{\circ}\)以上の三角比を求める方法)のやり方を知りたい
  • \(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}, 180^{\circ}\)の三角比(\(\sin, \cos, \tan\))が覚えられない
  • \(90^{\circ}\)以上の三角比に、なぜマイナスが出てくるのかわからない

\(90^{\circ}\)より大きい角度の三角比を知るために、必ずマスターしなければいけない知識として、\(0^{\circ}, 30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}, 90^{\circ}\)の三角比の求め方を覚えなくてはいけません。

しかし、それを覚えてしまえば、\(90^{\circ}\)より大きい三角比は覚えなくても大丈夫です。

なぜならば、ここで紹介する方法を使えばいつでも求めることができてしまうからです。

その方法を丁寧に紹介していますので、一つずつゆっくりと理解しながら進めていってくださいね。

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三角比の拡張は基礎ができれば簡単にできる

ここでは、\(90^{\circ}\)よりも大きい\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}, 180^{\circ}\)の三角比を求める方法を紹介します。

\(0^{\circ}, 30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}\)の三角比をしっかり覚えていれば、\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}, 180^{\circ}\)の三角比は求められます。

 

\(0^{\circ}, 30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}\)の三角比がわからない場合は下のページから復習して戻ってきてくださいね。

 

\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}, 180^{\circ}\)の三角比は丸暗記する必要が無いんです。

ここで説明する方法さえ知っていれば、いつでも求めることができます。

そのためには、三角比の基本である\(0^{\circ}, 30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}\)の\(\sin, \cos, \tan\)をどのように求めたかを思い出しましょう。

それを拡張することで\(90^{\circ}\)より大きい\(\sin, \cos, \tan\)の値もわかってしまいます。

それでは始めましょう。

 

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\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}\)へ三角比を拡張

では、\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}, 180^{\circ}\)へ三角比を拡張していきましょう。

 

まずは、基本である\(30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}\)の直角三角形の図を確認しましょう(下図)。

これらの3つの三角形はもう覚えましたか?

覚えてない人は「【高校数学(三角比)】三角比の求め方と覚え方 – sin, cos, tan」を読んで覚えた後にこの先を進めましょう。

 

\(90^{\circ}\)以上の三角比は、この直角三角形と平面軸を使って考えます。

 

平面軸とか出てくるとちょっと難しく感じますよね。

でも安心してください。何も難しくはありません。

平面軸の上に、三角形を置くだけです。

 

そして、三角形を縦軸を対称に\(180\)度ひっくり返します。

すると、上の図のようになります。

ここで、横軸との角度を\(135^{\circ}\)としていることに注意してください。

なぜ\(135^{\circ}\)かというと、下の図のように、ひっくり返した三角形の角度\(45^{\circ}\)を直線の\(180^{\circ}\)から引いたからですね。

 

同じように、ひっくり返す操作を三つの直角三角形すべてに行うと、

となります。

これで、\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}\)の直角三角形が完成しました。

この図の黒い三角形を\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}\)の三角比を求めるときの三角形として使えばいいんです!

 

…が以下の点に注意してください。

ここで、三角形の底辺(横軸に沿った線)をよく見ると、マイナスになっていますよね。

横軸の座標を考えるときに、原点より左の領域はマイナスになります。

ですからここでは、底辺だけがマイナスの値になっているのです。

 

ここまでで、\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}\)の直角三角形の作り方はわかりましたね。

では、これらの三角形を使って、\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}\)の三角比(\(\sin, \cos, \tan\))を求めてみましょう。

 

実際に三角比を求めてみよう

まず、やるべきことは、これらの三角形を少し変形して、右下に直角がくるように形を元に戻します。

これは、\(\sin, \cos, \tan\)を求めるときには右下に直角がくるような三角形で考えなければいけないためです。

 

下の図の赤い三角形のようにします。

結局もとの形に戻すのですが、数字はマイナスのままです。

ここは、よくケアレスミスをするポイントですので気をつけてください。

 

あとはマイナスに気をつけながら三角比(\(\sin, \cos, \tan\))の公式に当てはめます。

やっていることは\(30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}\)の時と一緒ですね!

ただ使っている三角形が少し違うだけです。

 

もっと簡単に覚える方法

ここまで、\(120^{\circ}, 135^{\circ}, 150^{\circ}\)の三角比を求めるため、直角三角形の作り方を紹介してきました。

しかし、テスト中にイチイチこの三角形を作るのは面倒です。

 

そこで、もっと簡単な覚え方があります。

それは、

\(30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}\)の三角比を求め、\(\cos\)と\(\tan\)にはマイナスをつける!

です。

 

まずは、\(30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}\)の三角比を求めます。

これは、実際に三角形を描いて、各辺の長さから求めればよいでしょう。

\begin{alignat}{3}
& \sin{30^{\circ}} = \frac{1}{2}, \quad & \sin{45^{\circ}} = \frac{1}{\sqrt{2}}, \quad & \sin{60^{\circ}} = \frac{\sqrt{3}}{2} \\
& \cos{30^{\circ}} = \frac{\sqrt{3}}{2}, \quad & \cos{45^{\circ}} = \frac{1}{\sqrt{2}}, \quad & \cos{60^{\circ}} = \frac{1}{2} \\
& \tan{30^{\circ}} = \frac{1}{\sqrt{3}}, \quad & \tan{45^{\circ}} = 1, \quad & \tan{60^{\circ}} = \sqrt{3}
\end{alignat}

 

これと、\(150^{\circ}, 135^{\circ}, 120^{\circ}\)の三角比を比べてみましょう。

\begin{alignat}{3}
& \sin{150^{\circ}} = \frac{1}{2}, \quad & \sin{135^{\circ}} = \frac{1}{\sqrt{2}}, \quad & \sin{120^{\circ}} = \frac{\sqrt{3}}{2} \\
& \cos{150^{\circ}} = -\frac{\sqrt{3}}{2}, \quad & \cos{135^{\circ}} = -\frac{1}{\sqrt{2}}, \quad & \cos{120^{\circ}} = -\frac{1}{2} \\
& \tan{150^{\circ}} = -\frac{1}{\sqrt{3}}, \quad & \tan{135^{\circ}} = -1, \quad & \tan{120^{\circ}} = -\sqrt{3}
\end{alignat}

 

よく見比べると、\(\cos\)と\(\tan\)だけマイナスが付き、\(\sin\)はそのままだということがわかりますね。

このように覚えておくと、わざわざ新しく三角形を書かなくてもわかります。

 

ただし、注意したいのは、対応している角度です。

例えば、角度\(30^{\circ}\)は、

\begin{align}
\sin{30^{\circ}} = \frac{1}{2}, \quad \cos{30^{\circ}} = \frac{\sqrt{3}}{2}, \quad \tan{30^{\circ}} = \frac{1}{\sqrt{3}}
\end{align}

ですが、これの\(\cos\)と\(\tan\)をマイナスにして求まる三角比は、角度\(150^{\circ}\)のものです。

\begin{align}
\sin{150^{\circ}} = \frac{1}{2}, \quad \cos{150^{\circ}} = -\frac{\sqrt{3}}{2}, \quad \tan{150^{\circ}} = -\frac{1}{\sqrt{3}}
\end{align}

 

また、角度\(45^{\circ}\)は角度\(135^{\circ}\)に対応していますし、角度\(60^{\circ}\)は角度\(120^{\circ}\)に対応しています。

\begin{align}
30^{\circ} \quad \rightarrow \quad 150^{\circ} \\
45^{\circ} \quad \rightarrow \quad 135^{\circ} \\
60^{\circ} \quad \rightarrow \quad 120^{\circ}
\end{align}

 

これらの対応を覚えるときは、

足して\(180^{\circ}\)になるものと対応している

と覚えましょう。

\begin{align}
30^{\circ} + 150^{\circ} = 180^{\circ} \\
45^{\circ} + 135^{\circ} = 180^{\circ} \\
60^{\circ} + 120^{\circ} = 180^{\circ}
\end{align}

ですね。

足したら\(180^{\circ}\)となるものがペアだということです。

 

\(180^{\circ}\)への拡張

最後に、\(180^{\circ}\)の三角比(\(\sin, \cos, \tan\))を求めましょう。

 

\(180^{\circ}\)の場合は、\(0^{\circ}\)のときと考え方は同じです。

\(0^{\circ}\)の場合は、三角形を横線と考えれることを説明しましたね↓

 

下の図を見てみましょう。

\(0^{\circ}\)の場合は、このような横線から三角比を求めることができました。

三角形の底辺と斜めの線を長さ\(1\)とし、高さを\(0\)と考えて、

\begin{align}
\sin{0^{\circ}} &= \frac{0}{1} = 0 \\
\cos{0^{\circ}} &= \frac{1}{1} = 1 \\
\tan{0^{\circ}} &= \frac{0}{1} = 0
\end{align}

とするのでしたね。

 

\(180^{\circ}\)では、これを縦軸に対して反転させて考えればよいので、下の図のような横棒を考えることになります。

このとき、横線は原点より左の領域に伸びているので、マイナスとなっています。

 

したがって、底辺を\(-1\)、斜めを\(1\)、高さを\(0\)として三角比を求めればよいでしょう。

 

\begin{align}
\sin{0^{\circ}} &= \frac{0}{1} = 0 \\
\cos{0^{\circ}} &= \frac{-1}{1} = -1 \\
\tan{0^{\circ}} &= \frac{0}{-1} = 0
\end{align}

となります。

\(0^{\circ}\)との違いは\(\cos\)の符号が逆になるところだけですね。

 

以上で三角比の拡張は終了です。

全てを表にまとめて暗記する方法もありますが、「暗記は嫌だ!」という人はこの記事の方法を使ってみましょう。

 

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最後に復習しよう

では、以下に重要なポイントをまとめて終わります。 

  • 基本的な\(30^{\circ}, 45^{\circ}, 60^{\circ}, 0^{\circ}\)の三角比の求め方から\(150^{\circ}, 135^{\circ}, 120^{\circ}, 180^{\circ}\)の三角比を求める方法に拡張しました。
  • これによって\(90^{\circ}\)以上の三角比については暗記しなくともわかるようになります。
  • 拡張の方法は、基本的な三角比を求めるために使用する直角三角形を縦軸を対称にひっくり返せば(反転すれば)よかったですね。
  • 原点より左にある座標はマイナスになることを忘れないようにしましょう。

※コメントの反映には少し時間がかかります

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