循環小数には面白い性質がいっぱい – いろいろな例を紹介

2018年6月26日

この記事ではこんなことを紹介しています

小数部分の数字が循環する”循環小数”。

循環小数には面白い性質がたくさんあります。

ここでは、そんな循環小数から生まれる不思議なダイヤル数を中心に、ビックリするような性質を紹介していきましょう。

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循環小数を簡単に復習

循環小数とは、小数部分が同じ数字のサイクルで繰り返されている数のことです。

例えば、

\begin{align}
0.121212 \cdots \\
0.872872 \cdots \\
0.555555 \cdots
\end{align}

これら3つの小数はすべて循環小数を持つ数です。

 

一番上の小数は\(12\)を永遠に繰り返しています。

二番目は\(872\)を繰り返しています。

最後に三番目も\(5\)を繰り返していますね。同じ数字だけですが、これも循環小数と言います。

 

これらを学校で習うように数学的に正しく表現すると、

\begin{align}
0.121212 \cdots & = 0.\dot{1}\dot{2} \\
0.872872 \cdots & = 0.\dot{8}7\dot{2} \\
0.555555 \cdots & = 0.\dot{5}
\end{align}

のようになります。

循環する数字の初めと終わりの数字の上に丸●を付けるのですね。

 

では、循環小数の復習はこれくらいにして、ここからは循環小数の不思議で面白い性質について色々な例を見ていきましょう。

 

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\(\frac{1}{7}=0.\dot{1}4285\dot{7}\)で表現される循環小数の不思議

初めは、\(\frac{1}{7}\)で表現される循環小数についてです。

\(\frac{1}{7}\)は、

$$\frac{1}{7} = 0.\dot{1}4285\dot{7}$$

のように循環小数を作り出します。

小数部分は\(142857\)が永遠に繰り返されるのです。

実は、この\(142857\)の部分が魔法のような実に面白い性質を持っています。

 

では、この小数\(0.\dot{1}4285\dot{7}\)に\(1\)から\(6\)までの整数を掛けてみましょう。

すると、

\begin{align}
0.\dot{1}4285\dot{7} \times 1 & = 0.\dot{1}4285\dot{7} = 0.142857142857 \cdots \\
0.\dot{1}4285\dot{7} \times 2 & = 0.\dot{2}8571\dot{4} = 0.285714285714 \cdots \\
0.\dot{1}4285\dot{7} \times 3 & = 0.\dot{4}2857\dot{1} = 0.428571428571 \cdots \\
0.\dot{1}4285\dot{7} \times 4 & = 0.\dot{5}7142\dot{8} = 0.571428571428 \cdots \\
0.\dot{1}4285\dot{7} \times 5 & = 0.\dot{7}1428\dot{5} = 0.714285714285 \cdots \\
0.\dot{1}4285\dot{7} \times 6 & = 0.\dot{8}5714\dot{2} = 0.857142857142 \cdots
\end{align}

となります。

 

何か気づきましたか?

数字がいっぱい並んでいるだけでわかりづらいかもしれませんが、一番右の計算結果に注目してください。

なんと、始まる数字が違うだけで、すべての答えは\(142857\)の循環になっています。

 

次は\(7\)を掛けてみましょう。

\(0.\dot{1}4285\dot{7}\)は\(\frac{1}{7}\)なので\(7\)を掛けると、当然\(1\)ですね。

$$0.\dot{1}4285\dot{7} \times 7 = \frac{1}{7} \times 7 = 1$$

これは特に何もないです。

 

では、\(8\)から\(13\)との掛け算の答えはどうなるでしょうか?計算してみましょう。

\begin{align}
& 0.\dot{1}4285\dot{7} \times 8 & = 1.\dot{1}4285\dot{7} = 1.142857142857 \cdots \\
& 0.\dot{1}4285\dot{7} \times 9 & = 1.\dot{2}8571\dot{4} = 1.285714285714 \cdots \\
& 0.\dot{1}4285\dot{7} \times 10 & = 1.\dot{4}2857\dot{1} = 1.428571428571 \cdots \\
& 0.\dot{1}4285\dot{7} \times 11 & = 1.\dot{5}7142\dot{8} = 1.571428571428 \cdots \\
& 0.\dot{1}4285\dot{7} \times 12 & = 1.\dot{7}1428\dot{5} = 1.714285714285 \cdots \\
& 0.\dot{1}4285\dot{7} \times 13 & = 1.\dot{8}5714\dot{2} = 1.857142857142 \cdots
\end{align}

これでは、分かりにくいですが答えの整数部分の\(1.\)の部分は無視して、小数部分だけに注目してください。

 

なんと、これも\(142857\)の繰り返しとなっていることが分かります。

 

ダイヤル数\(142857\)のさらなる不思議

上記のような性質を持つ循環小数に登場した\(142857\)は、自分自身を2倍、3倍…としていけば数字のサイクルが変わっていくだけの答えとなります。

\begin{align}
142857 \times 1 & = 142857 \\
142857 \times 2 & = 285714 \\
142857 \times 3 & = 428571 \\
142857 \times 4 & = 571428 \\
142857 \times 5 & = 714285 \\
142857 \times 6 & = 857142
\end{align}

このような数をダイヤル数と呼びます。そして、\(142857\)を循環節と言ったりします。

これは、すでに見てきたことと同じような性質ですね。

 

ところで、このダイヤル数\(142857\)~\(857142\)にはさらに面白い性質があります。

これらのダイヤル数を半分に分けて(3桁ずつ)足してみてましょう。

\begin{align}
142857 \rightarrow 142+857 & = 999 \\
285714 \rightarrow 285+714 & = 999 \\
428571 \rightarrow 428+571 & = 999 \\
571428 \rightarrow 571+428 & = 999 \\
714285 \rightarrow 714+285 & = 999 \\
857142 \rightarrow 857+142 & = 999
\end{align}

なんと、すべてのダイヤル数が\(999\)が答えになるのです。

 

では、次は2桁ずつに分けて足してみましょう。

\begin{align}
142857 \rightarrow 14+28+57 & = 99 \\
285714 \rightarrow 28+57+14 & = 99\\
428571 \rightarrow 42+85+71 & = 198 \\
571428 \rightarrow 57+14+28 & = 99 \\
714285 \rightarrow 71+42+85 & = 198 \\
857142 \rightarrow 85+71+42 & = 198
\end{align}

すべて\(99\)になってくれれば美しかったのですが、そう都合よくもいきません。

\(428571\)、\(714285\)、\(857142\)では、\(198\)となってしまいました。

 

しかし、待ってください。\(198\)というのは、

$$198 = 99 + 99$$

ではありませんか。

ダイヤル数\(142857\)は\(9\)に支配されている数字なのです。

 

では、最後にタイヤル数を1桁ずつに分解して足すとどうでしょう。

合計が\(9\)になって欲しいですが、それは無理なことは想像がつきます。

\begin{align}
142857 \rightarrow 1+4+2+8+5+7 & = 27 \\
285714 \rightarrow 2+8+5+7+1+4 & = 27 \\
428571 \rightarrow 4+2+8+5+7+1 & = 27 \\
571428 \rightarrow 5+7+1+4+2+8 & = 27 \\
714285 \rightarrow 7+1+4+2+8+5 & = 27 \\
857142 \rightarrow 8+5+7+1+4+2 & = 27
\end{align}

すべて同じ数字が使われているのですから、当然ですがすべての答えは\(27\)です。

\(9\)とは何の関係もなさそうですね…残念です。

 

しかし、最後に\(27\)をもう一回だけ一桁に分解して足してください。

すると、

$$27 \rightarrow 2+7 =9$$

となります。

ここに\(9\)が登場しました!

 

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他にもダイヤル数はあるの?

\(\frac{1}{7}\)の循環節である\(142857\)がダイヤル数であることが分かりました。

もう一度確認ですが、ダイヤル数とは自分自身を整数倍すると、自分自身の数字が循環する数のことです。

 

では、\(142857\)以外にもダイヤル数はあるのでしょうか?

あります。

それは、

\begin{align}
\frac{1}{17} & = 0.\dot{0}58823529411764\dot{7} \\
& = 0.05882352941176470588235294117647 \cdots
\end{align}

から作られる\(0588235294117647\)です。

 

すごく長い数字の羅列ですが、本当にダイヤル数になっているのでしょうか?

確認してみましょう。

\begin{align}
0588235294117647 \times 1 & = 0588235294117647 \\
0588235294117647 \times 2 & = 1176470588235294 \\
0588235294117647 \times 3 & = 1764705882352941 \\
0588235294117647 \times 4 & = 2352941176470588 \\
0588235294117647 \times 5 & = 2941176470588235 \\
& \cdots
\end{align}

書くのが非常に疲れます。

分かりにくいですが、\(0\)がスタート点と見れば見事に数字が循環していることが分かるのではないでしょうか。

 

このように、循環小数から生まれるダイヤル数には不思議で面白い性質がいっぱいです。

ここで紹介したこと以外にも循環小数にはまだまだたくさんの面白いことが潜んでいます。

それこそ本1冊が書けるほどに…

 

興味のある人は以下の本を読んでみると面白いですよ。

 

まとめ

  • 循環小数とは小数部分が循環している数
  • 循環小数から作られるダイヤル数は面白い性質がいっぱい
  • 特に\(142857\)は\(9\)との不思議な関係性がある
  • \frac{1}{17}からもダイヤル数が登場する

※コメントの反映には少し時間がかかります

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