割って割って割ったら元の数に戻る不思議な現象

2020年5月19日

ここではこんなことを書いています

数学・数字に対する面白い操作はたくさんあります。

ここでは、その中でどんな数でも最終的にはもとの数に戻ってきてしまう操作を紹介しましょう。

はじめにその操作を体験してみましょう。

その後、なぜそのようになるのかを説明します。

必ず元に戻ってくる不思議な計算

突然ですが、何か適当な三桁の数字を思い浮かべてください。どんな数でもいいですよ。

ここでは、

$$943$$

とします。この三桁の数字を二つ並べて、

$$943943$$

とします。

この数字を次の三つの数、

$$7, 11, 13$$

すべてで割ります。これらの数はすべて素数です。

つまり、

$$943943 \div 7 \div 11 \div 13$$

を計算してください。

 

すると…

$$943943 \div 7 \div 11 \div 13 = 943$$

となりました。

なんと、はじめの三桁に戻ってきました。

エッシャーのトリック絵(下の画像)みたいですね。

 

これははじめにどんな三桁の数を選んでも成り立ちます。

不思議で面白いですね。みなさんなぜか分かりますか?

 

タネ明かし

それでは、タネ明かしをしましょう。

聞けば、「な~んだ、簡単じゃん」となりますよ。

キーポイントは、三つの素数です。三つの素数で割り算を行いましたね。

$$ \div 7 \div 11 \div 13$$

です。これは、

$$ \div (7 \times 11 \times 13)$$

のようにも書けます。カッコの中の掛け算を先に計算してしまうと、

$$ \div 1001$$

となります。すなわち、1001で割るという操作をしているわけです。

これでもうわかった人もいるかもしれませんが、もう少し進めていきます。

 

ここで例えば、はじめに選ぶ数字を、

$$X$$

としたとします。そして、この数字を並べた数は、

$$1000X+X$$

と表現できます。(例えば、\(X=123\)という三桁の数を選んだとき、

$$1000 \times 123 + 123 = 123123$$

となります。)

そして、”1000X+X”を変形すると、

$$1000X+X = (1000+1)X = 1001X$$

です。ここで、1001が登場しました。

上で計算した、

$$ \div 1001$$

を思い出してください。これより、

1001Xを1001で割ると、

$$1001X \div 1001 = X$$

となり、はじめに選んだ数に戻ってきますね。

これが、どんな三桁の数を選んだとして、絶対に元の数へ戻ってくることの証明です。

 

このトリックのポイント

上の証明を知ってしまえば、「当たり前のことだ」というふうに思ってしまうかもしれません。

しかし、初めてこの計算を行ったときは驚いたでしょう(わたしは驚きました)。

 

では、何がこんなに驚かせるポイントなのでしょうか?それは、

割る数が、7, 11, 13というすべて素数であるということではないでしょうか?しかも、連続した三つの素数です。

そして、その三つの数を掛けると、

$$7 \times 11 \times 13 = 1001$$

という一見すると、素数のような数”1001″が登場することも、巧みな仕掛けのポイントとなっているのですね。

 

まとめ

  • どんな数も最終的に元の数に戻ってくる面白い操作がある
  • ある三桁の数(例:829)を二つ並べて、六桁の数を作る(例:829829)
  • この数を三つの素数、7, 11, 13で割る
  • すると、元の三桁の数に戻ってくる
  • トリックのタネは”\(7 \times 11 \times 13\)”が\(1001\)になるということ

※コメントの反映には少し時間がかかります

2020年5月19日数学の面白いネタ数字に関する面白いこと

Posted by yoshi