数字”9”の掛け算の答えが持つ不思議な性質 – 9はマジックナンバー?!

数字の”9″について、面白くて不思議な性質を紹介します。
みなさん、今まで”9″が特別な数字であることに気づいていましたか?
この記事を読み終わった後、必ずあなたは”9″を特別な数字だと思うようになります。
自信があります!
9の掛け算は9と密接な関係がある
9が持つ不思議で面白い性質を紹介します。まずは、次の三つの掛け算を見てみましょう。
\begin{align}
9 \times 9 & = 81 \\
56 \times 9 & = 504 \\
123 \times 9 & = 1107
\end{align}
すべて9の掛け算となっていますね。
次に、この答えの各桁の数を足します。例えば、一番上の掛け算であれば、答えは81ですので、
$$8+1=9$$
となります。他の二つの答えも足してみると、
\begin{align}
9 \times 9 = 81 & \rightarrow 8+1=9 \\
56 \times 9 = 504 & \rightarrow 5+0+4=9 \\
123 \times 9 = 1107 & \rightarrow 1+1+0+7=9
\end{align}
となります。もう気づいたと思いますが、すべて9となっています。
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やっぱり最終的には9になる
では、次の三つの掛け算も同じように計算してみましょう。
\begin{align}
98 \times 9 & = 882 \\
853 \times 9 & = 7677 \\
96587 \times 9 & = 869283
\end{align}
すべての桁の数を足すと、
\begin{align}
98 \times 9 = 882 & \rightarrow 8+8+2=18 \\
853 \times 9 = 7677 & \rightarrow 7+6+7+7=27 \\
96587 \times 9 = 869283 & \rightarrow 8+6+9+2+8+3=36
\end{align}
です。
「あれっ?9になってないじゃないか!」と思うかもしれません。
しかし、ちょっとまってください。この出てきた数に対して、もう一度すべての桁の数を足しましょう。
\begin{align}
8+8+2 =18 & \rightarrow 1+8=9 \\
7+6+7+7=27 & \rightarrow 2+7=9\\
8+6+9+2+8+3=36 & \rightarrow 3+6=9
\end{align}
すべて9となりました。このように、
9の掛け算の答えのすべての桁を足し合わせるという操作を続けると最終的には9となる
のです
本当に9だけ?他の数字は?
全ての桁の数を足し合わせていくと、同じ数になるのは9の掛け算だけなのでしょうか?
実は他の数も同じ性質を持っているということはないのでしょうか?
検証してみましょう。
まずは、2の掛け算です。次の三つの計算を考えます。
\begin{align}
8 \times 2 & = 16 \\
25 \times 2 & = 50 \\
127 \times 2 & = 254
\end{align}
すべての桁の数を足すと、
\begin{align}
8 \times 2 = 16 & \rightarrow 1+6=7 \\
25 \times 2 = 50 & \rightarrow 5+0=5 \\
127 \times 2 = 254 & \rightarrow 2+5+4=11 \rightarrow 1+1=2
\end{align}
となりました。最終的な数字はバラバラですね。2の掛け算はダメのようです。
次は、3の掛け算を調べてみましょう。次の三つの計算を考えます。
\begin{align}
8 \times 3 & = 24 \\
25 \times 3 & = 75 \\
127 \times 3 & = 381
\end{align}
すべての桁の数を足すと、
\begin{align}
8 \times 3 = 24 & \rightarrow 2+4=6 \\
25 \times 3 = 75 & \rightarrow 7+5=12 \rightarrow 1+2=3 \\
127 \times 3 = 381 & \rightarrow 3+8+1=12 \rightarrow 1+2=3
\end{align}
となりました。最終的な数は最後の二つが3になってますが、はじめが6ですね。3の掛け算もダメのようです。
こんな感じで調べていくと…
9の掛け算以外は最後の数が同じになることはない
ようです。
やっぱり、9だけは特別な数字!マジックナンバーですね!
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まとめ
- “9”を掛けた数は、各桁の数を一桁になるまで足していくと必ず”9″になる
- “9”以外の数で同様の操作をしてもバラバラである
- よって数字の”9″は不思議なマジックナンバーである!
ディスカッション
コメント一覧
こんにちは。子どもが偶然見つけ、何故こうなるのか聞かれました。そこで、調べる最中に、こちらにたどり着きました。理由は、解明されていないのでしょうか?難しい公式や定理でも解決出来たら助かります。
しりたがりさん、こんにちは。通りすがりにこのサイトを閲覧したものです。実はこの9の倍数の規則の証明は高校数学でよく目にします。
ある整数を9で割った余りに注目します。ある整数を今回は3桁はこちらの都合で(これが分かればほかのケタも証明可)します。
3桁の数は掛け算記号を省略して、
100a+10b+cで表せます。(a,b,cは1桁の整数です)これを各桁ごとに9で割ると余りはa+b+cとなります。ここでもしこの3桁の数が9の倍数ならば、a+b+cも9の倍数であればよいですね。この性質を利用すれば、
9の倍数→各桁の和が9の倍数であるが成り立ちます。(終わり)
参考までに計算過程
100a+10b+c=9(11a+b)+a+b+c
月が開いているのでもし参考になったら嬉しいです。
数字には謎がいっぱいダァぁ