完全数”496″は宇宙を表す神秘的な数字? – 古代ギリシャから受け継がれた神の数

2020年5月24日

この記事はこんなことを書いてます

“496”について、その数学的な魅力を紹介します。

パッと見は特に何の特徴もない数”496″が、実は宇宙の真理を表す特別な数字かもしれません。

ここでは、”496″を数学的な観点から見た興味深い性質と、この数字に関わる歴史的な事実について紹介します。

この事実を知ったあと、”496″に対する印象がガラリと変わるでしょう(変わって欲しい…)。

496の不思議な性質

496の不思議な性質はたくさんあります。

それは、

  • 完全数(かんぜんすう)である
  • 約数の数が10個
  • 二進法での表示が美しい
  • 素数31が隠れている

などです。

その一つ一つについて丁寧に解説していきましょう!

まずは、完全数についてです。

 

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完全数(かんぜんすう)とは

完全数”という数を知っていますか?これは、造語ではなくれっきとした正しい数学用語です。

”完全な”数なんて、何だかすごいネーミングですが、どのような数が完全数なのでしょうか。

例えば完全数は、下のような数です。

  • 6
  • 28
  • 496
  • 8128

などです。10000以下の数で完全数はこの四つだけです。ちゃっかりと496も含まれていますね。

 

これらの数字の共通点は、

自分以外のすべての約数を足すと、自分自身の数になる

ということです。

約数とは

その数を割りきることができる整数のこと。

例えば、\(10\)の約数は\(1\)、\(2\)、\(5\)や\(10\)があります。

$$10\text{の約数} = 1, 2, 5, 10$$

これらの数は\(10\)を余りなしで割ることができますね。

\(1\)と自分自身である\(10\)が必ず含まれることを覚えておきましょう。

例えば、完全数の中で最も小さい”6″を考えます。”6″の約数(6を割り切ることができる数)は、”1″、”2″、”3″、”6″の四つです。

この四つの数で”6″を以下のように割り切ることができますね。

  • 6 ÷ 1 = 6
  • 6 ÷ 2 = 3
  • 6 ÷ 3 = 2
  • 6 ÷ 6 = 1

よって、これらが約数であることがわかります。

 

そして、この四つの中の自分自身の数”6″以外を足してみます。

$$1+2+3 = 6$$

すると、再び自分自身の数”6″になりました。これが完全数です。

自分以外のすべての約数を足すと、自分自身の数になる

 

“6”では、あまり感動がないかも知れませんので、”496″で同じようにやってみましょう。

“496”を割り切ることのできる数は、次の10個の数です。

$$496\text{の約数} = 1, 2, 4, 8, 16, 31, 62, 124, 248, 496$$

  • 496 ÷ 1 = 496
  • 496 ÷ 2 = 248
  • 496 ÷ 4 = 124
  • 496 ÷ 8 = 62
  • 496 ÷ 16 = 31
  • 496 ÷ 31 = 16
  • 496 ÷ 62 = 8
  • 496 ÷ 124 = 4
  • 496 ÷ 248 = 2
  • 496 ÷ 496 = 1

そして、最後の自分自身(496)以外の数である9個の数字をすべて足すと、

$$1+2+4+8+16+31+62+124+248 = 496$$

となり、見事に自分自身の数に戻ってきました。

 

上で示したその他の完全数(”28″や”8128″)も同じ性質を持っています。

ちなみに、”8128″の次の完全数は、一気に値が大きくなり”33550336″となります。それだけ完全数は珍しいということですね。

 

“496”はなぜ特別な完全数なのか

完全数の中でも”496″は特別な完全数であると言えるかもしれません。それは、完全数であるための性質以外にも色々な面白い特徴を持った数だからです。

約数の数がキリのよい10個

上でも見たように、自分自身を含んだ約数の数がキリのよい10個となっています。

$$496\text{の約数} = 1, 2, 4, 8, 16, 31, 62, 124, 248, 496$$

 

二進法での表示が美しい

次に、二進数での表現が美しいということがあります。

“496”を二進法(10ではなく2で繰り上がる数値の表現方法)で表現すると、

$$\text{(十進法)}496=\text{(二進法)}111110000$$

となり、1と0がきれいに分かれています。

 

「二進数って何?」という人は以下から学んでみてください。

 

素数31が隠れている

“496”は”31″と深い関係があります。

この\(31\)という数字は素数(そすう)といって、\(1\)と自分自身である\(31\)でしか割り切れません。

「約数が\(1\)と\(31\)しかない」とも言いかえることができまね。

 

まずは、1から31までを足してみましょう。

$$1+2+3+ \cdots + 29 + 30 + 31 = 496$$

このように、1から31までの連続する整数を足すと、”496″になりましたね。

次に、”496″を2で割り続けてみましょう。つまり半分にする作業を続けるということです。これを半分にできないところまでやってみます。

  • 496の半分 = 248
  • 248の半分 = 124
  • 124の半分 = 62
  • 62の半分 = 31

最後は”31″になりましたね。数式で書くと、

$$\frac{496}{2 \times 2 \times 2 \times 2 \times 2 \times 2} = 31$$

と書けます。ここでも”31″が登場しました。

このように、”496″は完全数である以外にも様々な美しい性質を持っているのです。

 

ちなみに、ここで登場した素数という数字もすごく面白い性質を持ってますよ。興味のある人は是非以下の記事をご覧ください。

 

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古代ギリシャでも特別な数だった

ここからは、少し数学的なことではなくなってしまいますが、”496″にまつわる歴史的なことを紹介します。

“496”は古代ギリシャの時代からすでに特別な数字であることが認められていました。

古代ギリシャが栄えたのは紀元前3000年頃であり、今から約5000年前です。古代ギリシャにも数学者は存在し、初めに紹介した四つの完全数、

  • 6
  • 28
  • 496
  • 8128

は彼らによってすでに発見されていました。パソコンどころか電卓もない5000年前にこれらの完全数を発見するなんてすごいですよね。

そして、とくに”496″を神秘的な数字として扱っていたといいます。もしかすると、現代の私たちも気づかない”496″の秘密に気づいていたのかもしれません。

ちなみに、新約聖書の一つである”ヨハネによる福音書”の一章は496の音節から構成されています。これは偶然かもしれませんが…

 

宇宙の真理は”496″?

“496”は、宇宙の真理に深く関係しているかもしれないのです。

宇宙物理学といえば、天才アインシュタインが生んだ相対性理論ですが、宇宙の基本的な運動を理解するには、素粒理論を理解する必要があります。

宇宙物理学者の、ジョン・シュワルツと、マイケル・グリーンは”超ひも理論”という宇宙を解明するための理論を研究を進めていましたが、どうにもこの相対性理論と素粒子理論の二つを矛盾なく説明することができませんでした。

しかしある時、数式内に完全数”496″が出現して、それから相対性理論と素粒子理論の二つがうまく溶け合い始めたのです。

その後も”496″という数字がたびたび数式内に登場し、宇宙の真理に近づく理論が出来上がってきました。

 

わたしにはあまり難しいことは分かりませんし、”496″が現れたのが必然か偶然かも分かりません。しかし、”496″には何か特別な力があるのではないかというエピソードがたくさんあるのも事実です。

 

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まとめ

  • “496”は完全数の一つである
  • 完全数であるための性質以外にも美しい性質を多く持っている
  • 古代ギリシャでは、すでに特別な数字として認識されていた
  • 宇宙の真理に近づくための超ひも理論に”496″という数字が頻繁に登場する

※コメントの反映には少し時間がかかります

2020年5月24日数学の面白いネタ数字に関する面白いこと

Posted by yoshi